あの日の約束 (ページ22)

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22 -Hokuto- ページ22

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久しぶりに会ったAちゃんは1年前に会った時より少しお姉さんになってるように感じた。

学校でしか会ったことがないし、病気のことも"心臓の病気"としか聞いていないから詳しくは分からない。

最後に会ったのは1年前ぐらいに小学校の保健室だった。

たまたま体育の時間に怪我をしてしまって手当をしてもらうために行った時に先に居たのがAちゃんだった。

A「あ...北斗くん..」

「あ、Aちゃん居たんだ。体調悪いの？大丈夫？」

A「うん。ちょっとしんどくなっちゃって。それより怪我？」

「そっか。うん、ちょっと擦っただけだから。」

事務的っていったら堅苦しいけどそんなに会話も弾まなかった。

だけど、Aちゃんが持っていた本が僕がいつも学校で借りていた本のシリーズだったから思わず話しかけていた。

今まで誰かと本の話をしたことがはなかったので共通点を見つけたみたいで嬉しかったのかもしれない。

「その本...」

A「本...あ！この本？」

「そ。それ好きなの？」

A「うん、好き」

「まじで、その本の主人公ってさ......」

それから内容を色々話しているうちに手当もいつの間にか終わってて、先生に「2人とも意気投合してるわね」って言われて急に我に帰って恥ずかしくなった。