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時計を見たら15時35分
あ、樹もうそろそろ来るかな
田中「おーい」
「あ、樹!」
田中「そっか、今日点滴の日なんだよな」
「うんそうだよ」
田中「じゃあ宿題やるか。はい、ちょっと寄ってください〜」
昔から変わらないニコニコの笑顔でこちらを見ながら私の隣に座ってカバンから教科書とノートを机の上に出していく。
どこも行けないから今日は勉強の日。
田中「Aもさ、中学になったら勉強難しくなるから気をつけた方がいいぞ」
「えー、私この前テストでいい点取ったし」
田中「中学はやばいよ、全然違うから、ほんとに!」
「えぇー、、、」
田中「兄ちゃんは?最近来た?」
「日曜日にみんなで来たよ、受験?で忙しいんだって...」
田中「俺の兄貴も言ってた、受験やばいって」
「同じだね」
「だな」
勉強するはずだったのにいつの間にか話に夢中になって手は止まったまま。
手慣れた手つきで棚からお菓子を取って食べている樹。
「私も食べたい...」
田中「あ、ごめんごめん。いつもの癖で食べちゃった」
「......終わったら食べる」
田中「うん。後何分だ?30分くらい?」
「うーん、そうだね」
田中「よし、終わったら食べよ!俺も残り置いとくから」
「うん!」
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作者名:Hana | 作成日時:2023年12月6日 3時