ツンデレすぎる護衛人【灰谷竜胆】

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｢…｣

『……(汗)』




神様どうか、助けてください。
彼は邪魔するぞ〜なんてずかずかと入ってきてソファーに座っている。
ん、と隣をポンポンされたのでおずおずと隣に座り、五分経過。

気が動転しすぎて何も考えられないし、彼もまた何も発しない。


現在、出発二十分前。
あぁぁ早く時間になってお願い……。





｢……だりぃ。｣

ぶっきらぼうに彼がそう呟いたあと、ぐいっと腕を引かれ気付けば向かいあわせの状態で彼の膝の上。



『な、な、な…！？！？』

｢焦らすんじゃねえよ。早く言えコラ。｣



まるで借金の取り立てのような言い方。
だけどその目は随分と穏やかだし、なんだか意地の悪さも含んでいた。



『こ、この状況じゃ、無理……！』



｢ふーん。なら、聞かなかったことにするわ。｣



『そ、それはやだ！』



｢じゃー言えよ。｣




ほら、なんて頬を撫でられ顔に熱が集中する。
どう足掻いても、きっと逃がしてはくれないのだろうな。








＊







『……………………すき。』

｢あ？聞こえねぇな。｣





『……もう！！好き、好きなんです！！』


もうどうにでもなれ、と好きを連呼。
すると、くすりと笑った彼の胸に顔を押し付けられた。



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