【三人称】melancholic【標準】

melancholic13 ページ13

あ〜まじ楽しかった！
もう死んでもいいくらい。
いや、まだ新作のゲームもしてないし、実家の猫に挨拶もしてないから死ねないんだけどさ。

え？ああ、観光の内容？
幸せすぎると脳がエラーを起こすんですなぁ。
Aちゃんの笑顔や笑い声とかはばっちりなんだけど、どこに行ったとか何を食べたかとかはちょっと覚えてない。
というか正直見てないし、味もしてなかったと思う。
もうAちゃんに集中しちゃって…。
ていうかほら、Aちゃんとででデート、…したのって一ヶ月近く前だからさ。
そういう意味でも忘れてるよね。

うん？ずっとAちゃんって呼んでるけど。
俺？俺はひろたかくん、って、呼ばれてる。へへ。
いやまあ、年が同じだったからさあ！
みんな年寄りだからこういう感覚、わからんか〜！
ほんともう死んでもいいわ〜。
まあ、まだ死ねないんだけど。


「…いい加減うるっせえ！！もう黙れ！」
「とうとう鉄塔さんがキレたねぇ」
「鉄塔さんにしてはかなり待った方でしょ」
「なぁ〜にが、まだ死ねないじゃ！死ね！今すぐ死ね！」
「うわぁ〜辛辣！」
「標準氏ぃー、なにか言い残すことはある？」
「もしかしてAちゃんも俺のこと好きじゃない？みんなどう思う？」
「口縫い付けるぞ！」
「これは縫うべき」
「縫いましょう」
「なんでぇえ！？！？！」

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