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『……A……』
私はただ、目の前で苦しむAを抱きしめ、声をかけることしか出来なかった。
Aは私の胸に身体を預け、ただただ荒い呼吸を繰り返す。
時折、私のシャツの胸元を握って、涙を流す。
これが……硝子の言っていた後遺症か………毎晩………硝子はこんな状態の彼女を看病していたのか………
最近、隈が日に連れて濃くなっていく硝子を悟と心配はしていたが、正直……こんな状態のAをみるのは心苦しい。
こんなにも苦しんでいる彼女に、私は何もしてあげられないと無力感が押し寄せる。
「……ｳﾃﾞッ……腕が……ッ！……痛……ｲ……」
朦朧とする意識の中でAが繰り返し言う言葉……。
おそらく、ファントムペインと言うやつだろう……。
この間、ニュースで事故の特集をしていて、事故で足を失った被害者の人がずっとファントムペインに悩まされたと言っていたのを思い出した。
『A……私がついて居るよ……』
堪らず、涙を流すAの額に自分の額を当て、彼女の痛みが和らぐようにと祈る
何故……Aがこんなにも苦しまなければならないんだろう……
出来ることなら代わってあげたいと思った。
看病を始めてどのくらいの時間が経ったのか……
Aは呼吸が落ち着きようやく眠りについた。
いや……気絶に近いか……。
ふと携帯の時計をみれば、時刻は午前1時になる所だった。
Aは私に身体を預ける様にして寝ている。
また、私が動いて姿勢が変われば、彼女はファントムペインに苦しむかも知れない。
そう思うと、私は身動きが取れなかった。
私は、Aを起こさないように注意を払いながら、少し座る位置をズラしAを抱きしめたまま仮眠を摂る事にした。
『…おやすみ……A……明日には痛みが治まっていますように……』
私はそう言ってAの額にくちづけをすると壁に体を預け仮眠を摂るのだった。
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咲夜(プロフ) - adjさん» 遅くなりました！教えてくれてありがとうございます！フラグ消しました！ (2022年4月26日 20時) (
レス) id: 2a2ca48ccf (このIDを非表示/違反報告)
咲夜(プロフ) - 誰かさん» 遅くなりました！教えてくれてありがとうございます！ (2022年4月26日 20時) (レス) id: 2a2ca48ccf (このIDを非表示/違反報告)
誰か - オリ〇ナル〇ラグついてますよ！ (2022年4月25日 12時) (レス) id: 3a07125cde (このIDを非表示/違反報告)
adj - オリフラついてますよ！ (2022年4月25日 7時) (レス) @page2 id: 42c6964bfa (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：咲夜 | 作成日時：2022年4月17日 23時
