【呪術廻戦】君に心から笑える世界を【夏油傑】

悪夢2※ ページ19

・


傑さんとの出逢からしばらく経って、早くも10月の半ばに差し掛かっていた。



傑さんと連絡を交換してからというもの、傑さんとは毎日メールや電話で連絡を取り合っている。


今ハマってる韓国のダンスボーカルグループが新曲を出したとか、



傑さんの俺様過ぎる親友(本人は同級生だと言って認めない)がまた何かやらかしたとか、



もう1人の紅一点の同級生が今日は何箱煙草を吸ってたとか(未成年の喫煙は法律で禁止されてるはずなのになっていつも思ってる)




担任の先生が大みそかのバラエティーに出てくるビンタかます格闘家に似ているとか、




傑さんとの連絡は本当に日常的なものばかりだけど、傑さんの事を少しづつ知れるこの時間が私の楽しみになった。




傑さんは任務でどんなに忙しくても、必ず任務が終わった移動時間とかでメールだけでも返してくれたりして、傑さんは凄くマメな人なんだなって思った。





そんなある日、傑さんと電話をしていてふと自分の学校が今度の金曜日と土曜日に文化祭をすると話題に出したら、傑さんは文化祭に興味を持ったのか一般公開もあるのかい？とか、Aのクラスは何をするんだい？と質問攻めしてきた。



土曜日が一般公開で、私のクラスはメイドカフェをすると言うと、((Aもメイド服きるの?!))とこれまた何故か傑さんは動揺していた。
なんなら、口調も迷子になってたもん。


私がメイド服着るかはまだ分からないよって笑って言うと、そっかと、この話題にはもう満足したのか、また、親友が女の先輩を弱いものいじめ？して怒らせていたと違う話題を話し始めた。


そして、またしばらく、色んな話をするとおやすみなさいと電話を切ったのだった。


その夜、私はまた、予知夢をみた。


暗い暗い闇の中で思わず吐きそうになるほど蔓延する鉄の匂い。


匂いのする方に恐る恐る足を進めるとそこには誰のものかも分からない元人間と思わしき肉の塊が2つ



壁にはどちらのものか分からないが腕だけが釘に打たれぶら下がっている。


何かを叫びながら駆けつけてくる私。
肉の塊の前で膝をつき絶望したように泣き叫んでいる。




何が起きてるのか分からないが、今までの予知夢の中に自分が登場する事も無かった為よりリアルであまりにも衝撃的な夢だった。





近い将来、この様な出来事が起きるということなのか…




朝、夢から覚めた私の身体は汗ばんでおり、余計にそれが私を憂鬱な気分にさせたのだった。








・

悪夢3→←悪夢1

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す