傷口に溺れて【BTS】 (ページ36)

今日:5 hit、昨日:1 hit、合計:177,186 hit

35 ページ36

.

「場所はどこにあるの？」

『釜山です』

「生まれたのも？」

『はい』

「そっか…
お母さんはきっと優しくて美人なんだろうな」

『っ、、そう…ですね』

さっき泣き止んだのに

ホソクさんの声があまりにも優しくて
また涙が零れてくる

『泣いてばっかりでごめんなさい』

「いや、むしろ泣いてくれて安心してる

今まで誰にも頼れなかっただろうから…
これからは俺にも頼って」

『はい、ありがとうございます』

「そうそう、テヒョンとなんかあった？」

『.........いや、なにもありませんよ』

「そう？ならいいや」

ソファーに押し付けられてキスされましたなんて言えないし…

『あ、ここ右です』

「もうすぐかな？」

『はい、後は直線だけなので…！』

お父さんとお母さんとお姉ちゃんが亡くなってから毎年お墓参りはしてたけど、ここ2年は忙しくて来れてなかった

「俺は車で待ってるよ」

ホソクさんの気遣いだろうか

なんていい人なんだろう

墓石に手を合わせて
来る前に買ったお花を生けた

『いろいろあったけど、上手くやってるよ…
あ、見てよこれ。テヒョンさんから貰ったよ
お母さんが持ってたやつにそっくりでしょ？

私もいつか、お母さんとお父さん見たいに幸せになれるのかな…』

当たり前だけど答えは返ってこない

『じゃあ、、、私行くね。
また来るから…！』

そう言い残して

私はホソクさんの待つ車に向かった

.