君しか。BTS短編集 (ページ47)

今日:3 hit、昨日:0 hit、合計:227,555 hit

今すぐ逢いに来て。JM ページ47

…

『本当に…ごめんなさいっ！』

痛そうに転んで入ってきたAは

僕の顔を見るなり、立ち上がって謝ってきた。

JM「え？あ、あのさ、とりあえずさ、座ろ？」

『いや！だめ！無理！私はここに立ってるから！ジミンは座って！』

見た目は少しだけ大人っぽくなったけど

こういう頑固なところは、

変わってない。

全然会ってなかったのに

緊張なんてすぐになくなって

やっぱり、ずっと好きで

今すぐにでも、抱きしめたくなった。

『私っ……』

全然怒ってないし、ましてや俺が病気になったから俺たちは離れたのに。

『ゔっ….、ごめんねっ……』

笑ってほしいのに

笑顔でいてほしいのに

結局泣かせちゃって

なんだか辛くなった。

俺は、こんなことして欲しかったわけじゃないのに。

ふと、見えたAの彼氏の暴力による腕のアザ。

こんな風になって欲しかったわけじゃないのに。

JM「Aの笑顔が見たいんだけど、俺が悪いし泣かないで？」

いくらこう言っても自分を責める性格だから無駄なのは知ってる。

…

『私が悪いの……ジミン…本当に…辛い思いばかりさせて…私自分のことばっかりで…』

ほらね。

涙を拭うA。

その度見え隠れする腕の傷。

JM「俺…何してんだろ。」

大切な人を、守れなくて。

なんだか、馬鹿らしくなってきた。

もう、我慢しなくていいよね？

『私っ…どうやって謝ればいいか…本当に…ごめんね…っ』

絶対に悲しませないから。

JM「じゃあさ、自分勝手なこと言ってもいい？」

『えっ…？うん、何…？』

最初からこうすればよかった。

手放さなきゃ良かったんだ。

JM「彼氏と別れて、これからは一緒に居てくれる？」

『え…？』

JM「俺は正直Aに彼氏と別れてほしいと思ってるし、短期間だけでいいから俺のところにいてほしい。」

『ジミン…』

JM「ね？わがままでしょ？」

きっと、君は断るかもしれない。

僕への気持ちが、もうないかもしれない。

でも、

これ以上、君を傷付けられたくないんだ。