君しか。BTS短編集 (ページ22)

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君には笑っていて欲しいから。HS ページ22

「おーっす！A！久しぶり！イヒヒっ」

『あ、テヒョン…久しぶりだね笑』

俺たち2人の昔からの友達のテヒョンが

近くに引っ越すことになったらしく

Aの家に久々に遊びに来た。

お茶を入れて、席に座る2人。

Aは、まだ俺に気をつかっているのか

テヒョンに出したマグカップは

俺が使ったことの無いやつで

俺が定位置のようにいつも座っていた場所には

誰も座らせない。

『元気だった？あの日以来だね。』

TH「超、元気！そうだね。A痩せた？」

『少しね。笑』

TH「そっか……」

『………』

すると少しの沈黙の後

急に、さっきまで明るかった

テヒョンの表情が真剣になった。

TH「ねぇ…それ、ホソギヒョンのせい？」

『……えっ？』

TH「今日来てからずっと思ってたけど、ちゃんと笑えてないよ？」

『そんなことないよ。笑テヒョンどうしたの？それに、ホソクのせいでも無いよ。』

そんなこと言って強がるA。

でも、きっと俺が思ってる様に

テヒョンも同じことを考えてる。

テヒョンは弟みたいなやつで

いつも考えが似ていて

なんでも一緒なくらい気が合った。

だから分かる。

テヒョンは、多分

俺が望みを叶えてくれるはず。

俺っていう

Aにかかった鎖を解いてくれるはず。

TH「俺ね、本当は今日Aに告白しに来た。ずっと好きで忘れられなくて、こうやって、辛そうにしてるのにほっとけない。」

『え、テヒョン…なに言ってんの？……』

TH「今すぐになんて言わないから考えて欲しい。俺と一緒に、ちゃんと前向こう？俺、諦めないから。」

『やめて……ホソクがッ…』

TH「もう、いないんだよ…。ホソギヒョンが、最後に言ったこと忘れたの…？」

” 幸せになってよ ”

俺もAに、ちゃんと踏み出して欲しい。