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我妻善逸 ページ7

「Aちゃん。大事な話があるんだ」

いつも不格好で、残念な善逸がなんでか真面目な顔をして私の手をとるんだ。
いつもなら「女の子の手触っちゃった!!どうしよう!!結婚?!」だのほざいてる彼がだよ?!

そんなの、ちょっと緊張するじゃん。


「俺ってさ、やっぱり弱いじゃん?」

そんなことないよ、喉元まで出てきたけど
善逸の必死な瞳を見て息が詰まってしまった。
何を改まって、そんなことを言うんだろう。

「鬼みて泣き出しちゃうような男だしさ」

「う、うん……?」

どうにも話の意図が読めない。
何を私に伝えたいのだろう。
私たちの命は、明日無くなるかもしれない命だから……

だから私はなるべく後悔しないように生きている。
善逸はどうだろう?

いつもいつも女の子と結婚したい、禰豆子ちゃんが可愛すぎる、俺を守ってよ炭治郎!! と、恥でしかない。

だけど禰豆子ちゃんが可愛いのにだけは賛同できる。



「あのね、Aちゃん!真面目に聞いて、ホントに大切な話だから!」
「Aちゃんと俺の将来に関わる話なんだからね!」

「改まってどうしたの。私と善逸の仲だからあまり遠慮しないで、緊張もしなくていいよ。」


そんな態度でいられると、こっちだって緊張してしまうよ。


「……、フゥーーーー。
俺、Aちゃんが好きです!強くてかっこよくて優しくて、」

「だいたい何よ、男の俺よりカッコイイってずるすぎじゃない?!」

「天は二物を与えずって言葉はなんだったの?!!」

「ねえだからAちゃん!俺と結婚して!!
俺Aちゃんになら守られたい!」


この黄色アタマは自分がなんて腑抜けたことを抜かしているのか理解しているのか?
そして、なんだ?“Aちゃんになら”って。“なら”とは?!
キミ常日頃から誰にでも求婚して、誰にでも助けを乞うてるよね?!!

「あの、改まりすぎじゃない?
さすがの私も頭に血が上って来るんだけど……」


そしたら善逸、なんて言ったと思う?


「俺、ちゃんとAちゃんに一目惚れしたの!
俺、バカだから多分普通の生活してて普通に出会ってても
同じこと言ってたと思う。」


「結婚は私が十八歳になってから。
その時までには善逸も自分に自信もててるでしょ」


って私の、精一杯な照れ隠し。

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設定タグ:鬼滅の刃 , 短編集 , 合作   
作品ジャンル:アニメ
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作者名:ヴィズ、いもじゃ x他1人 | 作成日時:2021年5月13日 22時

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