竈門炭治郎 ページ6
「付き合ってください!」
そう、彼は上擦った声で私に告げた。
彼とは任務が同じになることもあり仲の良い方だとは思っていたけれど、好かれているとは思ってもいなかった。
驚いて言葉が出てこない私に、彼は言葉を続けた。
「俺はまだまだ弱くて、君を守れないかもしれない。怪我をさせてしまうかもしれない。ましてや、明日タヒぬかもしれない。」
「それでも、君を守りたいと思った。」
「君を支えたいと思った。」
「君と、たくさんの思い出を作りたいと思った。」
彼は恥ずかしげもなく自身の思いを伝えてきた。
真剣な顔で、こちらが恥ずかしくなってしまうようなことを。
ずるい、ずるい。
「こんな俺で不甲斐ないかもしれないが、君が、Aが好きなんだ。返事を聞かせてくれないか?、」
ずるい、ずるいよ炭治郎。
私だって好きなんだ。
出会った時からずっと。
明日タヒぬかもしれないのに。
守るべきものも守れないのに。
「私も、炭治郎が好きだよ。けれど、私は弱い。不甲斐ないのは君じゃなくて私だ。」
「家事だって何もできやしない。」
「君を、幸せにできないかもしれない。」
「そんな、私でいいの、?」
そう言った私の手を、彼は優しく握った。
「そんな君だから、Aだから好きになったんだ。」
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作者名:ヴィズ、いもじゃ x他1人 | 作成日時:2021年5月13日 22時