調子が狂うフロイドくん (ページ5)

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魔法史の授業の途中でいきなり現れる学園長。

フロイドは呑気に「学園長、おつかれー」なんて言ってて。

女一人……あぁ、今は私以外にも一人いるんだっけ？
入学早々やらかしたとかなんだかの。
ま、女だから気にかけられるんだよね、私。
気に入らねーけど。

「おや、Aさん。元気がありませんね。
私でよければ話……聞きますよ。私、優しいので。」

「うっせぇ、さっさとどっか行け」

「手厳しいですね」
と軽快に笑うクロウリー…………さん。

「A機嫌悪いの」

珍しくも心配そうに覗き込むフロイド。
垂れた目が何を考えているのか全く思考を読ませない。
別に、女だからって舐められたり、女だからって特別扱いされてキレてるわけじゃねーよ。

「ちょっと、さっきのムカついたかも」

「学園長のー？」

「フロイドはさ、私が女って知ってても態度変わんねーけど、アイツらはちげーじゃん。変な目で見てきたりさ。あ、勿論ジェイドとかアズール……あと、お前の言い方だと金魚か？そいつらも同等に接してくれるからいーんだけどね」

だからちょっと、虚勢？ンマァ、強がり。

魔力量とか、器用さとか、技術とか、全部私の努力だもん。

それを何も知らねー奴らに「女だから優遇されてる」って思われたくねー。
実技でボコボコにしてやんよ。

モブはモブらしく生真面目に勉強でもしてろよ。

「AはAなのにねぇ」

その言葉に少し、救われる

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