金色の将軍と忘却の白薔薇【ドラクエXI】

（26） ページ28

倒れたAをアイツは、絶望と憎悪の顔をして抱きとめる。

気に食わないが…絵になってんだよな。


「A…何故だ？何故お前は…」


「Aをこっちに渡せ。」


悲しそうな顔をして、目を伏せるアイツ。
Aはアイツの腕の中で気持ち良さそうな顔をしている。


(ああ、やっぱりオレじゃ役不足なのか？)


「カミュ…」


いつの間にか隣に来ていたベロニカに袖を引っ張られ
ハッとする。


「ベロニカ…すまん。」


「アンタが素直に謝るとか気持ち悪いわね…でもま、
仕方ないわよね…！メラ！！！」


ベロニカのメラはAを傷つけないように正確にアイツの背に向かう。


「ぐっ！！！！…貴様ら…ｯ！！」


握られたAの手がスルりと抜け落ちる
持ち前のスピードを駆使してAを抱く。



「はっ、オレの名はカミュ。
アンタがどれだけ前のAに慕われていようと今はオレたちの仲間だ。

んじゃ、あばよ！！！」





今できる精一杯の冷やかしをし、傷つかないようにAを抱きながらシルビアが待ってるであろうドッグへと急ぐ。


もちろん、ベロニカたちをつれて。





なあ、A、お前は起きたらどんな顔をするんだ？

こんなオレを知ったら幻滅するか？





なあ……、ひとときの夢でいいから…オレに希望を…


「“ダメだよ お兄ちゃん…私のこと、忘れたの？”」





「ｯ」



ああ、そうだよな…オレの中の鎖が



心を拘束する。




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どうもヴィズです。

毎度のことながら亀更新で申し訳ないです。
すみません。

もう少しで更新スピードが上がると思います。

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