シュート ページ23
【ヒョウタン】
「ッ…あの野郎ッ…オレに…!!!
オレを…ゴミ見るような目で見やがった!!!」
ナックルさんに抱えられたシュートさんが涙を流しながら、苦痛に顔を歪めていた。
そいつの顔に一発いれてくると言ったナックルさんはわずか1分足らずで戻ってくる。
「シュートさん…、私が仇ィ、取ってきますから!!!」
「A…お前、死n…」
「いいえ、死にません。
ナックルさん、シュートさんをよろしくお願いします。
私の、大切な人です。」
私とシュートさんが過ごしてきた時間より、はるかにナックルさんの方が長い。
私には今の状態の彼を…彼は…手に負えないほどだ。
「あ、ああ」
待っててくださいね、私が必ず顔面にパンチかましてきますから。
「ユピィィィィ!!!!!!!
テメェ、覚悟しやがってくださいよ!!!!」
激昴した傍ら、フッと笑う彼女の…想いは届かない。
「ガハッ…ハァハァ
やりますね、流石 キメラアントと言ったところですか。ですがその知性は人間を超えれなかった。
それがあなたの敗北の印。歯ァ食いしばれよ、ゴミ屑!!!!!」
バーーン!!
・
・
「シュートさん、殺せなかったけど、一発…入れましたよ。」
「ありがとう」
苦しそうに笑わないでくださいよ。
「この戦いから無事に帰ったら、私を愛してくれますか?シュートさん。」
「オレなんかで…いいのか」
「私には手に負えないほどの貴方がいいんですよ、シュートさん。」
「好きだ。」
「好きです。」
(ーーー手に負えないほどの重さ)
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作者名:ヴィズ | 作成日時:2018年10月2日 0時