私は ページ3
あれは、私が16歳の時のこと。
もう17年前か…若かったな。
ハンター協会から手配犯にされてる人物がそこに逃げたと言うから、初見の地までこうしてわざわざ追ってきたんだ。
「ここが、何を捨てても許される場所、地図の上から消された土地…流星街」
目に映るものの全てがゴミ、ゴミ、ゴミ。
そんな中、背後から幼い声が聞こえた。
「貴方は…」
「…?なんだい坊主」
「なんでそんなにも美しいのですか」
不意に口から出たであろう言葉に私も幼い子も吃驚する。
あの歳からナンパするなんて、捨てたもんじゃないかもね
「ふふ、面白いこと言うね。
私はそんなに美しい人間じゃないよ。」
「私は血を浴びる汚い人間なんだから。」
そう、だって私は
例えるなら、オニキスのような…そんな綺麗な瞳の彼に私のような穢れた人間は映りこんだらダメなのだ。
「オレ、あなたを盗みたい」
「私を盗むの?益々面白い。
盗んでみなよ、この世界から」
私を盗む…この子は余っ程、暇なのかな?
「オレは______。
苗字は、無い。お姉さんの名前は?」
「盗むんだろ?・・・盗賊の嗜みを教えてやる。
それには……まずは私の名前を盗むんだな。」
「・・・」
少年の名前はなんだっけ。
「盗んでみな?私の名も、何もかもを!!!」
その言葉をあとに、私は流星街から立ち去ったんだっけ?
朧気な過去、そんなのこんなおばさんが覚えてるわけないでしょ。
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ヴィズ(プロフ) - 葉都利さん» わざわざコメントありがとうございます。励みになります。 (2018年9月29日 21時) (レス) id: 54e78712b9 (このIDを非表示/違反報告)
葉都利(プロフ) - とても面白かったです。完結おめでとうございます!お疲れ様でした。 (2018年9月29日 21時) (レス) id: d7f528593b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ヴィズ | 作成日時:2018年9月17日 22時