オレは ページ12
彼女に会った最初の記憶は、故郷『流星街』でのこと。
今思えばもっとマシな言葉があったのだろうか。
名前も知らない小綺麗な女性に、ガキだったオレはナンパをして…相手にもされなかったな。
「今なら、行けるんじゃないだろうか」
そう思ったのに。
あの日の彼女の声色は頭から抜け落ちたのに…。
違って聞こえた。
まるで何かに怯えたように、何かを諦めたように、暗いトーンだった。
「オレが護らなければ…。」
だって、彼女は…オレの愛おしい大切な人なんだから。
神でさえ驚嘆に値するであろう出来事だろうな、17年前…苗字しか知らない女に一目惚れしてからずっと思い続けているだなんて。
「団長〜、彼女のこと好きなんでしょ？
情報収集が得意なオレの目は欺けないよ」
参ったな。もう既に団員にバレてんのか。
これでは団長として示しがつかないか？
だが、この組織「幻影旅団」別名:蜘蛛 だなんて、彼女の存在があったから成されたものだし、生かすべきは必ずも彼女の存在…蜘蛛なんだ。
「参ったな。」
「はぁーあ、そういう訳だよ。
いくらオレやウヴォーが誘ったって女の誘いは断るわけだよ。しかも絶対。」
そうは言っても、オレはこの方女を見て勃たせたことなんてない。
「オレは彼女にしか興味無い。知っているぞ？お前らが影でブルーボーイだから夜の蝶に蜜をあげないと言っていること。」
「え？そんなことも知ってんのかー。参ったぁ。アハハ」
成人男性が笑って誤魔化しても気味悪いだけだぞ。
ブルーボーイ:男性同性愛者
夜の蝶:キャバクラ嬢や風 俗嬢
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ヴィズ(プロフ) - 葉都利さん» わざわざコメントありがとうございます。励みになります。 (2018年9月29日 21時) (
レス) id: 54e78712b9 (このIDを非表示/違反報告)
葉都利(プロフ) - とても面白かったです。完結おめでとうございます！お疲れ様でした。 (2018年9月29日 21時) (レス) id: d7f528593b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ヴィズ | 作成日時：2018年9月17日 22時
