染まる時 ページ30
ゾムが飛び去った後、ぬらりひょんとロボロは黙々と階段を登り続けていた。
rb「…ぬら爺、甘やかしたらあかんですよ。」
ロボロの飾らない声に、ぬらりひょんは笑った。
ぬ「あやつを観察しとったらな、何かに縛りつけず、のびのび自由にさせるのが一番じゃろうと思ってな。」
新幹線やその他の場面で観察していたのだろうか、とロボロはぬらりひょんの横顔を見ていた。
ぬ「個性というのは面白い。あやつはな、何も考えていない時が、一番、感覚が研ぎ澄まされるんじゃろうて。」
rb「……。」
ぬ「わしはゾムの目から見た、この神社の姿を知りたい。じゃから仕向けたんじゃ。…ロボロよ、許せ。」
バツが悪いのか、ロボロは頬をかいた。
rb「ぬら爺に言われたら、何も言えんくなるやん。まあ、今の所、妖力も何も感じんから、この階段を上がった先に八岐大蛇がおるなんて想像つかん。」
ロボロの言葉に、ぬらりひょんは声を低くした。
ぬ「そこが怖いところじゃ。見つけるまで、永くかかった要因じゃな。最古の妖怪であり、最強の妖力でありながら、それを感じさせない…。」
聞きながら、ロボロも考察していた。最強の妖力でありながら感じない…とは、どういうことなのだろうか。階段を上りながら、ロボロは思いついた疑問をぬらりひょんに投げかけた。
rb「そういえば、どうやって、ここに八岐大蛇がおるって分かったんです？」
それまで階段を上り続けていたぬらりひょんの足が止まった。
ぬ「…この近くに、わしが古くから通っていた行きつけの店があってな。初めて行った時は男の店主がいた。その後はその店主の娘が店を継いだんじゃが、その娘というのが大正生まれの方じゃった。」
大正生まれ！？とロボロが驚いた。100歳を超えているのでは、と予想できた。
ぬ「…前店主の時から、わしが店に行く度に、タダで飯を食わせてくれてな…娘さんも、それを長年変わらず、わしにタダ飯を食べさせてくれたんじゃ。」
※ ※ ※
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舞茸(プロフ) - お待たせいたしております(-_-;)子供の新学期準備に、謎の喉の違和感と咳に投稿が滞っておりました。お楽しみ頂いている方には、本当にお待たせしてしまい、申し訳なく思います(_ _;)これからどんどん投稿してゆきます！！読んでいただき本当にありがとうございます！ (2022年4月27日 0時) (
レス) id: b96c8fba01 (このIDを非表示/違反報告)
レイ - 次の投稿楽しみにしています。お体にお気をつけて (2022年3月30日 21時) (レス) @page32 id: 2020323a87 (このIDを非表示/違反報告)
舞茸(プロフ) - 気づくのが遅くなり、申し訳ありません！！わざわざ投稿、ありがとうございます！！育児中のため、更新が遅いです、ご了承下さい。ですが感想頂くだけで、とても励みになります！投稿、頑張ります！ (2022年2月18日 1時) (レス) @page32 id: b96c8fba01 (このIDを非表示/違反報告)
鴉 - ゾムさん、かっこええ...。 (2022年1月20日 12時) (レス) @page23 id: 9e2a714ff1 (このIDを非表示/違反報告)
ロクロ - 面白い！見つけられてよかった！ (2021年12月22日 18時) (レス) id: 9754f34744 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：舞茸 | 作成日時：2021年11月7日 22時
