いたずら ページ13
その昔、妖怪が人間を脅かしていた時代があった。
戦国時代が終息していき、人間達がそれぞれの領地を統治しながら、安寧を得た頃。
当時、権威の頂点であった徳川家康が、江戸に幕府を置いた。江戸時代の始まりである。
それは歴史上、稀に見る、戦や争いの非常に少ない時代であった。
その時代、同じく妖怪たちも、人間の戦争に巻き込まれることが少なくなり、妖怪独自の統治を始めていた。
当時、多くの種族の妖怪が存在した中、その頂点に君臨していたのが、他ならぬ、ぬらりひょんである。
zm「…ぬらりひょん…」
rb「ぬ、ぬらりひょん、やと…?」
目の前の一見、ただの老人に見える人物が、かつての妖怪たちの栄華の時代の頂点にいた、ぬらりひょんだという。
確かに、普通ではない空気の纏い方をしている。時折感じる妖力の強さは、肌に静電気が走ったような感触だ。普通ならここまで感じられない。
例えばグルッペンの妖力は、少し温かい空気の膜に、全身が包まれたような、そんな感触だ。
そしてグルッペンが対象に敵意を抱くならば、その空気から全身を圧されるような、そんな感覚に襲われる。
いわば妖力は自分を守る結界、と言ってもいいだろう。
妖力の強さ、というのは感触の強さもあるが、その範囲の広さも含まれる。並の妖怪ならば、妖力は自分の体に纏うくらいの範囲だ。
そしてメンバーにて妖力の一番強いグルッペンは、半径1キロメートルくらいの広さがある。
ただし、目の前の老人の放つ妖力はそれどころではない。
感触もさることながら、範囲が広すぎて、瞬時に把握が出来ないほど、妖力が半端なく強い。
さすが、妖怪たちの頂点におっただけのことはある、とロボロは納得していた。
zm「あのさ…」
ぬらりひょんと名乗った老人とロボロが、ゾムを見た。
zm「ぬらりひょんって…漫画でしか見たことないんやけど、ホンマにおったん?」
ズコーッと、とある新喜劇のように、ぬらりひょんとロボロは転けたのだった。
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舞茸(プロフ) - お待たせいたしております(-_-;)子供の新学期準備に、謎の喉の違和感と咳に投稿が滞っておりました。お楽しみ頂いている方には、本当にお待たせしてしまい、申し訳なく思います(_ _;)これからどんどん投稿してゆきます!!読んでいただき本当にありがとうございます! (2022年4月27日 0時) (レス) id: b96c8fba01 (このIDを非表示/違反報告)
レイ - 次の投稿楽しみにしています。お体にお気をつけて (2022年3月30日 21時) (レス) @page32 id: 2020323a87 (このIDを非表示/違反報告)
舞茸(プロフ) - 気づくのが遅くなり、申し訳ありません!!わざわざ投稿、ありがとうございます!!育児中のため、更新が遅いです、ご了承下さい。ですが感想頂くだけで、とても励みになります!投稿、頑張ります! (2022年2月18日 1時) (レス) @page32 id: b96c8fba01 (このIDを非表示/違反報告)
鴉 - ゾムさん、かっこええ...。 (2022年1月20日 12時) (レス) @page23 id: 9e2a714ff1 (このIDを非表示/違反報告)
ロクロ - 面白い!見つけられてよかった! (2021年12月22日 18時) (レス) id: 9754f34744 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:舞茸 | 作成日時:2021年11月7日 22時