世界から彼が消えたら【世界一クラブ×怪盗探偵山猫】 (ページ10)

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山:第9話だ、いやほんとお願いします ← ページ10

～No side～

山「お前はただ
楽しかったんだ、惨めな現実と
違って、ネットで崇められている
もう一人の"親友"と酔いしれて
たんだろ！！！」

「～～～～っ！！
アンタに何が分かんのよ！！！」

今度はAが
山猫に摑みかかる

「私の何が分かんの！！
私がどれだけ辛かったか！！！」

「なのに誰も私を
助けてくれなかった！！
側にいてくれなかった！！！」

「いいでしょうが
バーチャルに逃げたって！！」

「何がいけないの！！？」

山「甘ったれんなよ！！！」

山猫の一喝にAは目に
涙を溜めながらも強く睨む

山「罪を罪と感じていない
その考えが妹の身を危険に
さらしたんだろ？」

ーガッ

山「全部
お前のせいなんだよ...」

山猫は頭を掴み上げそう
言うとAは益々逆上
する

「私のせいじゃない！！！
元はと言えば白雪がついて
こなければよかった！！！」

「皆がもっと私を
見てくれてたらよかったん
じゃん！！！」

山「本性キターー！！！」

「うるさい！うるさい！！
うるさいうるさいうるさい
うるさいうるさい！！！」

山「良かったなぁ、これが
お前の望んだ世界だろ？」

「違う、違う！！」

山「周りがどうなろうと
自分さえよければそれで
いい」

「違う違う違う
違う違う違う！！！」

山「それが
お前なんだろ！！？」

「違う！！！！」

Aはまた山猫に
摑みかかる

「私は、そんな
人間じゃない！！！」

ーバシッ

山「だったらお前は
何者なんだよ！！！」

頰を叩かれまた
畳の上に滑り込む

山「お前のコアって
何だよ...」

頰を押さえたまま
Aは山猫を見上げる

山「核だよ、核！！」

山「お前の中にある
譲れねぇモノは何なのか
聞いてんだよ！！」

「...........」

山「ハッ...んなもの
あるわけねぇか...」

山「きっと自分がどっから
来て、どんな人間でどこに
行き着くのかなんて考えた
事もねぇだろ？」

山猫はまた
ソファに座り足を組む

山「アィデンティティの
ひったくれもねぇな」

山猫は鼻で笑った後
仕方ないから教えて
やると言った

山「お前は...犯罪者なんだよ
道を踏み外しちまったんだよ」

山「取り返しのつかねえ
事...しちまったんだよ！！！」