【2夜連続】逆転満塁ホームラン【プロ野球 短編集】

○C5 ページ36

C5×誘い









『Aちゃん、ちょっといい？』


「あ、長野さん」







つい最近、巨人から移籍してきた長野さん


見た目通り優しくていつもお世話になってる







『マッサージお願いしたいんだけど』

「了解しました！」






早速簡易ベッドに寝転がってもらって日焼けした肌に触れて力を込める





『ねぇ、Aちゃん』

「なんでしょう？」

『今日一緒に飲みに行かない？』

「え、昨日行ったばっかじゃないですか笑」






昨日、カープのメンバーで長野さんの歓迎会をやった

その時長野さんは大量にお酒を飲んでいて
やっぱ噂通りの大酒飲みだな、と思った記憶はまだ新しい







『今日は俺のおごりだから』

「長野さんが平気ならぜひ、他の方はいるんですか？」

『え、いないけど』

「え、2人ですか？」

『俺はそのつもりで誘ったんだけど』






マッサージの手がつい止まる






『で、どうする、行くの？行かないの？』





マメでゴツゴツした大きな掌で私の手を覆う長野さんは私を試すような瞳で見ている


自分の顔がどんどん熱くなる






「い、行きます…」

『ふふ、そうこなくちゃ』






そう言うといつもの笑顔でにっこりと笑って約束の時間と場所を言って去っていった




触れられた手の熱がまだ引けない









もっとあなたに触れて欲しい









(お、来たきた)

(時間ぴったりに来たんですけど、早いですね)

(Aちゃんが待ち遠しくて)

(もう…からかわないでください)

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