3話 ページ3
待ち合わせ場所にはもう既にシャオロンがいた、街頭の淡い光の下バイクに跨り携帯を眺めている姿はなかなか絵になる。
「悪ぃ遅れた、」
そう声をかけるとシャオロンが携帯から顔をあげた。訝しげ様子でAか？と問いかけてくる、オレ以外に誰が話しかけんだ。と呆れつつも返せばそうだな。と頷く。
「お前いつも変わるからほんとにお前か分からんくなるんよ。」
「そりゃ、毎回メイクとかウィッグとか変えてるから当たり前だな。」
ターゲットの好みになって近づいて情報盗んで〜とリズムをつけて歌うように言えば、それがお前の仕事だからなと返され、黒のフルフェイスヘルメットを投げ渡された。
どうやらもう帰るらしい、大人しく受け取りヘルメットを被る。
シャオロンの後ろに座り腕を回し上半身を密着させるとビクリと体を強ばらせた。動揺してるの丸わかり過ぎるんだけどと揶揄うと、仕方ないだろと少し起こった口調で言い返してくるものだから、こんなんシリコンの集合体だよ。と言い返す。
あと数分で日付が変わるというのに行き交う車の量は昼と変わらない、眠らない街と称されるのもに納得できる。その車の合間を縫っていくように2人を乗せたバイクは走る。
「そういやトントンが、眠いやろうけどデータは帰ったら提出してくれって言ってた」
「りょーかい、風呂に入る前に提出するわ。」
「今日のヤツどうだった？」
「女狂、オレ以外のやつでもアイツなら簡単に抜き取れただろうな。」
結構貢いでもらったから失うのはちょっと痛いな。そう独り言を言うとそれが聞こえたらしいシャオロンが苦笑する声が聞こえた。
「そっちはどうだったんだ、オレがいない間。」
2か月前任務を遂行し荷物をまとめ、さぁ帰ろうと心踊らせていたら総統からかかってきた、このまま帰国せず更に隣国の海軍幹部に近づきに関する情報を持ち帰ってこいという趣旨の一本の電話。
反論する暇さえ与えさられず電話は切られ、その後に見計らった様に借りていたアパートのチャイムが鳴りまさかと思いつつと扉を開けるとそこには総統の回し者が。
新しいターゲットのプロフィールとターゲットの好みになるために必要な偽造された身分証明書やウィッグや化粧品を手渡されるも化粧品は返却した、一度使って肌が荒れたメーカーの化粧品だったからだ。
きっと帰っても新しい任務を遂行しない限り追い返されるだろう、腹を括ってターゲットに近づく準備をし始めた。
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uzumeyuki(プロフ) - てくさん» ご指摘ありがとうございます。外すのを忘れていました。 (2017年7月22日 22時) (
レス) id: a0e3f7861e (このIDを非表示/違反報告)
てく - 違反になりますので、オリジナルフラグを外していただけませんか？ 作品作成のルール・注意点・ガイドラインにも載っていますのでおめ通しください (2017年7月22日 21時) (レス) id: 42191458d8 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：uzumeyuki | 作成日時：2017年7月22日 14時
