モテる彼氏の隣 (ページ9)

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見たくなかったページ9

北斗「いってらっしゃーい」

ご機嫌に手を振る北斗を無視して廊下に出る

今日は放課後文化祭準備で残る日で、北斗と作業してたら喉乾いたってなって、一緒に自販機行こうってことになったはずだったのに

北斗「暑いからじゃんけんしない？負けた方が買ってくるってことで」

という北斗の急な提案に乗ってしまったらじゃんけんに負けて1人で買いに行くことに

こういうのって言い出しっぺが負けるんじゃないの？って思いながら自販機に向かう

地味に遠いんだよなあ自販機

なんて文句言いながら歩いてたら

ハル「慎太郎せんぱーい！頑張ってー！」

聞きたくない声が聞こえた

無視だ無視って思いながら歩くものの嫌でも聞こえてくる声に反応しちゃう

ここからは少し遠いけど、その声の先には当たり前に慎太郎が居て

マネージャー以外にもサッカー部を応援しに来てる女の子がいて、ジェシーくんを応援してたり、もちろん慎太郎を応援してる子もいる

私も慎太郎がんばれー！って叫びたいなあって、いつから遠慮して叫べなくなったっけなあなんて、なんか慎太郎が遠く感じた

しばらくぼーっと慎太郎を眺めてたらコーチの笛の合図でみんなが休憩に入るっぽくて私も自販機に戻ろうとしたけど、

慎太郎「ハル！」

慎太郎のあの子を呼ぶ声を聞いて足が止まって、振り向くなって思っても振り向かずにはいられなくて

振り向くとあの子のとこに一直線に走ってく慎太郎と持ってたタオルと水筒を渡すあの子

なんで振り向いたんだろうって思った

部活のマネージャーってあんな特別扱いなんだって

演劇断ったくせにああいうのは平気なんだって

慎太郎のこと信用してるはずだったのに、初めて慎太郎はあの子に浮ついてるんじゃないかって疑ってしまった

見なかったことにして走って教室に戻ろう

この時ジェシーくんが私に気付いてることなんて知らずに私はそのまま教室に戻った