野球部の恋愛事情

47. ページ47

康晃side



　昨日たつから "相談に乗ってください"と連絡が来た。



　"俺でいいなら"を連絡をして公園へ向かった。



　そこにもうたつは居て 「遅くにすいません」と頭を下げた。



#19「ううん。で。、どうした？」



#31「もし、もしですよ山崎さんの好きな人に、好きな人が居たらどうしますか？」



#19「諦めないかな、俺だったら」



#31「…そうですか」



#19「なんかあったんか」


　
　たつは明らかに落ち込んでいた。



#31「…ないですよ」



　それでも強がるたつの頭に ﾎﾟﾝｯ と手を置く。



#19「Aやろ…？」



#31「…」



　当たってるんかな？



#19「たつはAが好きなんやろ？」



#31「はい…でも」



#19「でも…？」



#31「Aは、Aには昇太が…」



　たつは、遠くを見つめて ﾎﾞｿｯ とつぶやく。



#19「それは事実？それとも…たつが考えたこと？」



#31「僕が考えたことですけど、見るからにそうじゃないですか」



　自分に言い聞かせるようにたつは言う。



#19「それは、本人しか分からないと思う」



#31「…え？」



#19「昇太がAのこと好きだってことは見て分かる。でもAがっていうのは分からない」



#31「…っ」



#19「昇太は本気でも、Aは友達としてしか見てないかもしれない。だから元気出せ」



#31「はい…ありがとうございます」



　たつは頭を下げた。



#19「こっからは、たつ次第。いつでも相談乗るから頑張れよ」



#31「ありがとうございます」



　たつは笑顔になった。

48.→←46.

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す