野球部の恋愛事情

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Aside



　昇太がたつに強く当たった。



#31「…っ」



　「昇太…？」



#21「そんな顔で見るな」



　どんな顔してるの私？



#21「"昇太は悪くない"って顔してんぞ」



　「だってそうじゃん」



#31「そうだよ」



#21「そうじゃねぇんだよっ！！！」



　何怒ってるの…



#21「もしかしたら、あの時俺がけん制してなかったら勝ってたのかもしれんのやで…！」



　私もたつも黙ってしまう。



#21「今日俺じゃなくて、石田先輩が先発してたら勝ってたのかもしれんのやで…！」



　「それは違うっっっ！！！！」



#21「は…？」



　「私は、昇太だったから8回まで抑えれたんだと思う」



#21「…何を根拠に」



　吐き捨てるように言う。



　「結果は負けだったけど、石田先輩言ってた。"俺は昇太に負けた"って」



#21「…」



　「昇太が最後けん制したじゃん。あれは間違いなんかじゃないよ」



　石田先輩と話していた時の事を思い出す。



　「聞いたんだ、石田先輩に。"あれは、イライラしますか？"って」



#21「…うん」


　
　「そしたら"あれだけ離れているとな"って。多分、石田先輩もけん制してたと思う」



#21「そっか…」



#31「昇太…」



#21「たつ…ごめん」



　二人は抱き合って涙を流し合った。

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