野球部の恋愛事情 (ページ19)

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Aside

#19「あれっ?もしかして…今永くん?」

　山崎先輩がｸﾞｯと昇太に近づいて言う。

#21「はい…今永昇太です」

　やっぱりというような顔をする山崎先輩。

#49「おおっ!まじか」

#6「こりゃすげーぞ」

　ワイワイと盛り上がる先輩。

　石田先輩は黙々とグローブを磨き続ける。

#21「ほら、たつ挨拶」

　たつの背中をﾎﾟﾝｯと叩く昇太。

#31「柴田竜拓です。えっと…内野手やらせてもらってます」

#19「よろしくな、たつ」

#49「よろしく」

#6「どこ守ってた?」

#31「基本的に、セカンドです」

#49「おおっ!勇人と二遊間組めるで」

#6「よろしくな!」

#31「よろしくお願いしますっ!」

#19「今永くん、たつ、そしてA改めてよろしく!」

#21「よろしくっす!」

#31「お願いします」

「よろしくお願いします」

#6「ほら、健大も」

#14「うっす…」

ﾊﾟｼｯと頭を叩く山崎先輩。

#19「挨拶くらいきちんとしろよ」

　「大丈夫ですよ」

#6「ダメダメ、甘やかしたら」

　え…?

#49「顧問に怒られるで」

　急に背筋を伸ばす昇太とたつ。

#19「気をつけろよ」

　「はい…」

　ｶﾞﾗｯ________

　部室のドアが開く。

　ﾌｯと甘ったるい匂いが鼻をくすぐる。

　一瞬、石田先輩の顔が、沈んだように見えた。

　
　"健大ぁ、何やってるのぉ"

#14「…別に」

　"ヤダぁ、なに怒ってるのぉ"

　石田先輩にベタベタくっつく女の人…

　何、この人…

　昇太、たつ、山崎先輩、慎吾先輩、そして坂本先輩も引いている。

　
　ﾊﾞﾁｯ

　目が合う。

　ｷｯ

　っと睨まれる…

　どうしよう…

　