１４ ＪＭ ページ14
ライブに来ていく服なんて分からなかった。
とりあえず、無難に上下を黒で揃えた。
ＪＭ「地味かな…？いや、頭でわかるか。」
この金髪やピアスに大きな意味はない。
ただ、自分を変えたかっただけ。
効果は全くなかったが…。
.
夜の街に繰り出すと、周りは浮かれた奴らで溢れかえっていた。
会場まであと少し、もう目と鼻の先というところで、見知ったシルエットを見つけた。
ＪＭ「あれ、テヒョンじゃん」
ＴＨ「ぁ、……じみん」
幼い子供のようにゆっくりと話す彼の首元には、ピンクの花が装飾されたネックレス。
左手の薬指にはキラキラと光る指輪がついていた。
ＪＭ「こんなところでどうしたの？」
ＴＨ「あ、しごとがえり」
ＪＭ「おぉ、しっかり社会人やってんね。」
ＴＨ「ぉ？」
首をこてんと傾げて俺の言葉を聞き返す。まだ聞き取りづらい言葉がたくさんあるようだ。
わざわざ言い直すことでもないし、俺は首を横にふった。
時計を見る。もうすぐ彼女のライブの時間だ。
ＪＭ「じゃあ、気をつけて帰って。彼女が待ってるよ」
ＴＨ「ふふっ」
ぱしんっ
一瞬だった。
隣に通っている道路を、一台の車が猛スピードで過ぎて行った、その瞬間。
車がはねたであろう小さな石がテヒョンの側頭、ちょうど耳のあたりに当たったのが見えた。
ＴＨ「うっ」
突然の衝撃に頭を押さえてうずくまるテヒョン。
地面に血が滴り落ちるのが見えた。
ＪＭ「おい！大丈夫か！？」
テヒョンはぎゅっと耳を押さえるが、血が止まる様子はない。
ＪＭ「救急車呼ぶから、そのまましっかり押さえて！」
ちゃんと伝わってるか分からないけど、とにかく大声で叫んだ。
救急車を呼び、すぐに彼女に連絡を入れた。
【もしもし。ジミン君？どうしたの？】
ＪＭ「おい！大変だ！テヒョンが！」
到着した救急車に一緒に乗り込み、助けなきゃというその一心でテヒョンに声をかけ続けた。
お前が傷ついたら、彼女が泣くから。
そんなの、俺が嫌だから。
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花帆 - 完結おめでとうございます！一気に読めてうれしい&面白かったです♪ ジミンちゃんが彼女に出会って お互いに良い変化するのも甘くなるのも良かったです！ (2021年7月21日 1時) (
レス) id: aa0adc990d (このIDを非表示/違反報告)
なゆ - 環さん ツンデレ ジミンちゃん 読んでて楽しかったです。ありがとうございます。 次のお話しも楽しみにお待ちしてます^ ^ (2021年7月10日 20時) (レス) id: c3cca9217a (このIDを非表示/違反報告)
kumitake84(プロフ) - 番外編ありがとうございました。環さんのお話は甘々だけでなく切ない部分もキチンとあってお話にメリハリがあって、とても好きです。ジミンちゃんが幸せになってくれて良かった。テテ編の続きももしあれば、楽しみにしてます！ (2021年7月9日 8時) (レス) id: f676af609a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：環 | 作成日時：2021年7月9日 0時
