第25話「なんでいるのよ」 ページ27
「ねぇ〜、彼岸センパーイ！
先輩ってどうしてそんなにアタシを絶望させてくれるの〜？」
「★★★さん……」
「あ〜おいしっ！彼岸先輩ってば美味しすぎるよ〜！まるでステーキのようにジュワジュワと溢れ出てくる汁…！アッチの意味じゃないんだからね！
……"今回も"協力してくれるよねぇ？」
「……えぇ。当たり前じゃない」
「そーと決まれば！委員の人達ぶっころして計画実行だー！」
_______
「……っはぁ、はぁ……っ」
また悪い夢……
でもこれは夢じゃなくて、私の記憶…学園生活で私はカオリと同じ絶望に堕ちてしまったんだわ……夢の彼女が原因で。
「…怖い……」
自分の知らない自分は人殺しで、その行為を快楽の為に……最低でなんとも都合のいい今の私が罪悪感に苛まれた。
肩に両腕を回すと、汗をかいていることに気づいた。
「……シャワー、浴びなきゃ…」
シャワーに打たれながら夢のことを思い出していた。
私と親しそうに話していた彼女……私のこと先輩って呼んでたから一つか二つ年下なのよね…
2年間の記憶が抜け落ちているから自分が先輩だという実感はない。
前にカオリがプロジェクトを勧めていた予備学科生といい、夢の彼女といい、姿はマジックで塗りたくられた感じ……一番知りたいことが目前で隠されててなんだか落ち着かない。
ウジウジ悩むのも仕方が無いと私はシャワールームを出た。
ガチャ
「あ…っっAさん…！！」
「っな、な、なぎとくんっ！！」
私の眼前には絶対に、絶っ対にいてはいけないはずの凪斗君がなぜかいた。ここは私の部屋なのに……ハダカも見られたっ！
恥ずかしさで死にそうになりながら再びシャワールームに逃げ込んだ。
「な、なんで凪斗君がいるのよぉ！」
「ハハ、ラッキースケベだね。ボクは本当に幸運だよ」
「幸運なのは分かったから早く出てって！」
「でも、彼女からいくら呼んでも反応が無かったら心配するよね？」
「…か、彼女…」
私は凪斗君に彼女だからとか、恋人として扱われると弱いらしい。
私って少し、いや結構ちょろい女なんだろうけど、凪斗君に丸め込まれて更に何も言えなくなる。
「だからさ、早く出てきなよ。そろそろみんなに怪しまれちゃうよ？」
「は、はい…」
凪斗君にはとりあえず部屋から出ていってもらい、着替えてレストランに向かった。
全く、どっちが部屋に入ったのか分からないくらい言いくるめられたわ。
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ぎん(プロフ) - 作者です。http://uranai.nosv.org/u.php/novel/tmei07013/ 編集出来なくなったので続編作りました。よろしければご覧下さい。 (2016年10月13日 23時) (
レス) id: 9181fd1acb (このIDを非表示/違反報告)
ぎん(プロフ) - 林檎さん» はじめまして！林檎さんの希望は微笑むとは限らない、密かにファンです笑コメント＆お褒めの言葉いただけて嬉しいです。こちらこそ応援させてください！！ (2016年9月12日 22時) (レス) id: 9181fd1acb (このIDを非表示/違反報告)
林檎(プロフ) - ぎんさん初めまして！お話の書き方とか展開の持っていき方とか尊敬するところが沢山です…！これからの展開が凄く楽しみです！更新頑張って下さい！ (2016年9月12日 13時) (レス) id: 580b9eeb44 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ぎん | 作成日時：2016年9月6日 22時
