第22話「破滅させてやる」 ページ24
嫌な夢を見なかった代わりに、目が覚めてもまだ昨日の事を覚えていた。
狛枝君の手の感触、声がまだ残っている。……なかなか変態じみてるわね。
ピンポーン
「おはよう彼岸さん。一緒にレストランに行こうよ」
「こ、狛枝君……！」
目の前にはいつものように笑顔を貼り付けた狛枝君がいた。
私……昨日、彼に告白されたのよね…？
「あはは、彼岸さんが照れてる」
「へっ？！」
「さ、行こっか」
狛枝君、私に対して積極的って言うか……前にもまして私をかき回していく。
これが恋なのね……
レストランの前に田中君がいたので3人で中に入るとみんな集まっていた。
「遅くなったな。待たせて済ま____
何？！この悪しきオーラを放つ物体はなんだっ！」
田中君の影からレストランを覗くと、白い花____あれはグラジオラスね。
そして小泉さんの撮った写真。周りには何の動物か分からない骨とか、おどろおどろしいろうそくが立てられていた……召喚でもするのかしら、なんてね。
「クッ、死してなお小泉を泥で塗り固める悪魔の仕業か！
彼岸、狛枝！直視していると引きずり込まれるぞ！！」
「…これはまた絶望的なオブジェだね。希望溢れるこの場に似つかわしくない……さっさと壊しちゃおうよ。
こんな物、1秒たりともみんなの視界に入れたくないもん」
よくそれを観察してみると、私はあることに気がついた。でも、二人のマシンガントークに割り込むことが出来ない。
「離れていろ！この禍々しい物体を粉々に破滅させてやる！！」
「……ち、ちょっとやめて！この花をちゃんと見て」
「花がどうかしたのか？」
「この花はグラジオラス。花言葉は"思い出"よ。
……小泉さんの撮った写真は私達が過ごした何よりの思い出なの。絶望的なんて言うのはやめて」
「アハハ……ごめん、彼岸さん」
「む……すまなかった…」
「うぅ、うわぁぁぁん！！彼岸おねぇっ！」
西園寺さんの小さい体が私をぎゅっと抱きしめて離さなかった。
そう…西園寺さんと小泉さんは一番仲が良かった。私にだって分かるくらい。
「小泉さんとの思い出は消えませんものねっ。わたくし、感動いたしましたわ！」
私たちがここで立ち止まってたら、亡くなったみんなに申し訳ない。私達は前を向いて歩くしか道はないんだから。
ーーーー
3000ptありがとうございます！
第23話「貴方と一緒にいたい」→←第21話「ボクは君が好き」
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 56人がお気に入り
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「ダンガンロンパ」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
ぎん(プロフ) - 作者です。http://uranai.nosv.org/u.php/novel/tmei07013/ 編集出来なくなったので続編作りました。よろしければご覧下さい。 (2016年10月13日 23時) (
レス) id: 9181fd1acb (このIDを非表示/違反報告)
ぎん(プロフ) - 林檎さん» はじめまして！林檎さんの希望は微笑むとは限らない、密かにファンです笑コメント＆お褒めの言葉いただけて嬉しいです。こちらこそ応援させてください！！ (2016年9月12日 22時) (レス) id: 9181fd1acb (このIDを非表示/違反報告)
林檎(プロフ) - ぎんさん初めまして！お話の書き方とか展開の持っていき方とか尊敬するところが沢山です…！これからの展開が凄く楽しみです！更新頑張って下さい！ (2016年9月12日 13時) (レス) id: 580b9eeb44 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：ぎん | 作成日時：2016年9月6日 22時
