第1話「みんなそうなのね」 ページ2
私は、希望の学園の前に立って"いた"
……はずなのに、今は目の前にドアがあるだけ……
なぜだか、意識の中の本能がドアの奥に行けと命令している。
嫌な予感と妙な期待を抱えながら私はドアを開けた。
ガララ
ドアの奥には既に10数人の男女が集まっていた。
「あなたも、もしかして気づいたらドアの前に立ってたって感じ？」
「……えぇ。
あなたも、と言うことは……みんなそうなのね」
「フン、お前らみたいなのと一緒にされるとはな」
太めの男子がそう吐き捨てた。……こういう時どんな反応すればいいのかしら。
「ミナサン！ようやく全員集まりまちたねー！」
「な、なんださっきの声は？！」
「あちしでちゅ！」
声のした方_____教卓を見ると、喋るウサギのぬいぐるみが飛び出してきた。
「ぬ、ぬいぐるみが喋ってるぞ？！」
「そう、あちしはぬいぐるみなんでちゅ。フェルト地なんでちゅ」
「なに訳わかんないこと言ってんの？」
「あちしはウサミ！ミナサンの修学旅行を引率する先生なんでちゅ」
「修学旅行……？」
「そうでちゅ！それじゃ、行きまちゅよー！」
ゴゴゴゴ……
その時、教室の壁は見事に倒れ、外は南国のテンプレートのような景色が広がっていた。
「うそ…？！」
「ミナサンはこれからこの島でらーぶらーぶしてくだちゃいね！この島では暴力、殺人なんて一切禁止でちゅ！」
「そ、そんな事言われたって……わたくしは何が何だか…」
「その説明はおいおいしていきまちゅ！
とりあえず、ミナサンはこの島で希望のカケラを集めながら共同生活を送るわけでちゅ！」
「希望……」
どこかで聞いたそんな言葉。ドクドクと心臓が波打つ音が聞こえた。……まるでその言葉を拒否するみたい。
そしてウサミは逃げるように去っていた。
それにしても……あのぬいぐるみが私達の先生なんて、夢を見ているみたい。
現に、混乱とありえない現象にオーバーヒートで倒れた男子が1名。
「……とりあえず、自己紹介でもしない？名前も知らないんじゃ何も出来ないからさ」
「私もそれに賛成だよ。私たちはウサミによれば共同生活をするみたいだし」
白髪の男子の提案で、私達は自己紹介をする流れになった。
……この面々はどこか出会ったような気がしなくもないのは……気のせいなのよ、きっと。
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でしゃばるとか言っといてこういう時はあんまり話さないです。
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ぎん(プロフ) - 作者です。http://uranai.nosv.org/u.php/novel/tmei07013/ 編集出来なくなったので続編作りました。よろしければご覧下さい。 (2016年10月13日 23時) (
レス) id: 9181fd1acb (このIDを非表示/違反報告)
ぎん(プロフ) - 林檎さん» はじめまして！林檎さんの希望は微笑むとは限らない、密かにファンです笑コメント＆お褒めの言葉いただけて嬉しいです。こちらこそ応援させてください！！ (2016年9月12日 22時) (レス) id: 9181fd1acb (このIDを非表示/違反報告)
林檎(プロフ) - ぎんさん初めまして！お話の書き方とか展開の持っていき方とか尊敬するところが沢山です…！これからの展開が凄く楽しみです！更新頑張って下さい！ (2016年9月12日 13時) (レス) id: 580b9eeb44 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ぎん | 作成日時：2016年9月6日 22時
