個性的な人達 ページ7
(……ん?)
何かがこちらに来る気配、しかも複数。
数は…10か。
すると
「失礼します」
と、白髪の子が先頭に立ち、背後に数人の姿が見える。
しかしこの白髪の子、先程の子と微妙に気配が違う。
顔は同じなのに。
白髪の子と数人の人物が室内に入って来たが…
やはり全員が私の顔を見る。
『…やはり、私のこの耳は不思議なのでしょうか?』
苦笑いしながら答えると、「…そうなのか?」と1番背の高い男性が答える。
…この方は盲目なのか。
『…失礼しました』
「…気にしなくてもいい…そうか、気配が独特とは思ったが…私は悲鳴嶼行冥だ」
『ヒメジマ殿とお呼びしても?私はオウカと呼んで下さい。
どうやら私の耳はヒトと異なる様で…触ってみますか?』
?「えっ!触ってもいいの!?」
黄緑と桃色の髪が特徴的な女性が飛び出して来た。
とても可愛らしくて…いや、胸!!
見えそうなんだけど!?
いや、こうゆう服…なのだろうか?
『構いませんよ、乱暴に扱われると困りますが』
そう答えると黄緑と桃色の髪の女性は
蜜璃「私は恋柱の甘露寺蜜璃よ!よろしくねオウカちゃん!」
人懐こい笑顔ではしゃぐカンロジ殿は太陽の様だ。
そして私の耳を触ると「わぁ…!」と感嘆の声を漏らす。
耳を触らせる為に向きを変えたが、真正面に蝶の髪飾りの女性と向き合う形になる。
…いや、やはりカンロジ殿の服がおかしい様だ…
?「初めまして、私は蟲柱の胡蝶しのぶです。よろしくお願い致しますね」
とても丁寧な挨拶を受けたので頭を下げる。
ついでに耳も動いてしまった。
?「…その耳、動くんだ?」
コチョウ殿の後ろからひょこっと姿を表すのは小柄な少年。
『動きますよ?』
カンロジ殿が夢中になっている中、耳を広げると少年とカンロジ殿が何故か喜んでいる。
そんなにも面白いものなのだろうか?
何度も閉じたり広げたりしてみる。
その度にカンロジ殿は喜び、少年は近くまで来て食い入る様に耳を見ていた。
?「…くそっ、派手な耳しやがって…!」
…派手、なのだろうか?私の耳は…
その人物の頭飾り等の方が派手だと思う。
?「………俺も触ってもいいかァ?」
傷が特徴的な白髪の青年、目付きは鋭いが…なんだろうな、妙なこの感じ。
「構いません、良ければ貴方がたの耳を私に触らせていただいても?」
?「うむ!思う存分触るといい!!」
何故か思わぬ方向から声が飛んできた。
…皆様私の耳が触りたいらしい。
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作者名:綺羅 | 作者ホームページ:https://plus.fm-p.jp/u/tukimisou225
作成日時:2022年12月1日 21時