VS手鬼 ページ4
炭治郎が果敢に異形のオニに挑む。
その隙を突いて亡骸となっている者を晒している腕を自分の刀で斬り落とす。
斬り落とす位なら私の刀でも十分。
まさか横から私が来るのは予想外だった様で隙だらけだ。
この者の無念、少しでも晴らせるかは解らないが…
やれるだけやってやろう!
『はあっ!!!』
更に追撃の攻撃を加えて亡骸を回収して離れる。
亡骸からニチリントウを抜き取り
『すみません、使わせていただきます』
そう言って亡骸を横たえた。
さて、これで私もコイツと十分に戦える訳だけど…炭治郎の様子がおかしい。
なんというか…怒っている?
宍色の少年と花柄の着物の少女の話が出てから炭治郎の様子がおかしい。
…知り合いだったのだろうか。
しかし炭治郎は上手く敵の攻撃を躱すが、あの攻撃は危ない…!
咄嗟に炭治郎の背後に回り込み、攻撃を食らった炭治郎を受け止める。
勢いを殺す為にわざと体勢を変えて木を足場にして飛び退くと、その木があった地中から数本の腕が伸びる。
厄介極まりないな、本当になんなんだコイツは…
炭治郎「すっすみません、助かりました…!」
『お互い様だよ?』
着地と同時に炭治郎を降ろすと腕が飛んでくる。
炭治郎とは逆の方へ飛び退きこれを躱す。
先程の男は…逃げたのか。
まぁ、こんなのを相手に等したくない気持ちも解るが釈然としない。
炭治郎「大丈夫ですか!?」
本当に優しい子だ、出会って数刻しない経っていない私を気に掛けてくれるのだから。
コイツは私が倒しても構わないが…恐らく炭治郎が倒したいだろう。
先程のあの様子からそう察する。
『炭治郎、私が道を拓くからあのオニを!』
炭治郎「え!?…解りました!腕に気を付けてください!!」
『解った』
私がオニに向けて走り出すといくつもの腕が飛んでくる。
それを全て容赦なく斬り捨てた。
炭治郎に攻撃させはしない、何故か執拗に炭治郎を狙っているし。
手鬼(な、なんだこの女!?腕を全部斬り落とすだと…!?)
『我らエヴェンクルガを
わざと残した腕の上を炭治郎が走る。
そして頸まで辿り着き
炭治郎「水の呼吸 壱ノ型、水面斬り!!」
出会った時に見せた水を纏った様な技を使い、オニの頸を斬った。
あれだけの巨体が灰の様に散って行く。
炭治郎は哀しそうな顔をして散りゆくオニの手を握った。
…本当に、優しい少年だ…
3人がお気に入り
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:綺羅 | 作者ホームページ:https://plus.fm-p.jp/u/tukimisou225
作成日時:2022年12月1日 21時