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嫌な予感は当たるもの ページ16

しかし、ニチリントウは制作に約15日程掛かるらしい。
私の呼吸適正はおいおい解るとして、基礎の呼吸なら学んでもいいのでないかという話になった。

そして串焼きがいくつか焼けたので皆様に振る舞うと、レンゴク殿が「うまい!」と大きな声で叫んだのには驚いた…
しかしそれより驚いたのは…

蜜璃「本当!凄く美味しいわ…!!いくらでも食べれちゃう…!!」

トキトウ殿が言った通り、カンロジ殿は底無しの胃袋だった事だ。
だけどあんなにも幸せそうな顔をして食べてくれるのはなんとも嬉しいものだなと思っていたら…

匂いに釣られたご近所の方々も集まってくる。

私は串焼き作業に徹して、コチョウ殿達が串焼きを配ってくれている。
彼等には明日、少女の父親探しを手伝っていただく事になっている為此の様に振る舞うのも良いだろうと思ったからだ。

しかしどこらからか酒を持ち込んだ者がいるらしく、一部酒宴になってしまっている様だ。

男性A「姉ちゃんの串焼き美味えな!どうだ!ここいらで店やらねぇか!?」

男性B「おっ!いいねえ!姉ちゃんがいるなら毎日通うぜ!?」

『か、考えておきます…あははは…』

苦笑いをしながら串を焼いていると、完全に出来上った男がニタニタ笑いながら私の方へ近付いてくる。
…経験上、このテの輩はタチが悪いのは解っているが…さて、何処まで攻めて良いものか…

あまり派手にやらかしては明日が困る。

すると突然男が倒れた。

しのぶ「あらあら、こんな所で寝ていては風邪をひいてしまいますね」
宇髄「よし、俺様が運んでやるか!ありがたく思えよ!」

ニッと私を見て笑うウズイ殿とコチョウ殿。
柱以外には見えなかったか…
コチョウ殿が素早く男の背後を取って手刀を叩き込み、倒れゆく男をウズイ殿が抱え上げたのだ。

私は2人に頭を下げると

宇髄「串焼き4本な!」
しのぶ「あら、では私は2本で」

と笑っていた。
おふたりには敵いそうもないな。

さて、カンロジ殿の分も沢山焼かなくては!!
まさか旅をしていた時の技術が役に立つ日が来ようとは…
そして男性達がお世辞で私に串焼き屋をやらないかという声はどうやらお世辞ではなく本心だった様で…

「もう食えないのか…」

と、凹んでいたとカンロジ殿から聞いたのはそれから数日後になる。

私は串焼き作業が終わるとカンロジ殿達にあの少女が気になるから、彼女の家に行くと告げてカンロジ殿の家から出たのだった。

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作者名:綺羅 | 作者ホームページ:https://plus.fm-p.jp/u/tukimisou225  
作成日時:2022年12月1日 21時

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