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次に目を覚ましたのは、大きな御屋敷だった
「お……た…」
目に飛び込んでくるのは黄色と赤の髪に大きな目
「ち……え!」
嬉しそうに走っていくその男の子
年上だろうか、少し大きい
まだはっきりとしない意識の中同じ顔が横に並び、ゆっくりと微笑んだのを最後にまた目を閉じた
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次に目を覚ましたのは、美味しい匂いが私を包み込んだ頃だった
「う…ん…」
目をゴシゴシと擦ると再び目に入る黄色と赤の髪に大きな目
「今度こそ起きたようだな!」
「えっと…いたっ…」
ゆっくり起き上がると痛む右足
そして元々着ていた白基調の着物から、黄色が基調の着物に変わっている
「キミは…キミの家は"鬼"に襲われていたんだ…」
目を伏せて説明してくれる男の子
『おに…?
あれ…が、鬼…
おと…弟っ!みんな…は…??』
分かってる、自分でも理解してる。
悲しそうに男の子の瞳が揺れる
「うちに運ばれたのはキミだけだ…」
男の子の後ろの
ゆっくりと抱きしめられ、更に現実を突きつけられる。
止めどなく流れ続ける涙
大きな、広い胸板に顔を埋めた
「父上!やはり…!」
男の子の声が聞こえた
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作者名:さやえんどう | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/u.php/hp/tm812/
作成日時:2021年1月24日 22時