36話 ページ39
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普段聞かないあの声で、普段見られない表情で言われたせいで、脳裏に焼き付かれ、午後の授業も結局頭に入らずぼーっとしていた。
最近の私は本当に可笑しい。
こんな事、今まで無かったのに。
『………気が付いたらもう放課後だし、この後、部活………』
“ 君の事で奪い合う事があるかもしれない、とも言っていた ”
先程言われた言葉が脳内再生される。
ーーーーー物吉くんと、鶴丸先輩が、私を奪い合う。
『………何かまた会いづらくなったじゃん………』
やっと普通に接する事が出来てきたというのにこれだ。
『うぅ………』
「おーいAー。何一人でもがいてんの?
部活行くよ〜〜〜」
『え?あ、う、うん』
ズルして休もうかと、考えたが、余計に皆に心配されるかもしれないし、理由も見つからなかったので、結局行く事に。
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『はぁ………疲れた………』
本日何度目かも分からない溜息。
「Aさんお疲れ様です」
『物吉くんもお疲れ様』
笑えてるかどうかも分からない表情を浮かべてしまった。ごめん物吉くん。
「あ、Aさん、これ、良かったらどうぞ!」
テーブルに出されたのは、今日作った蒸しパンと紅茶だった。
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苺花 - いやぁぁあぁぁ!!鶴丸ーー!!物吉ーー!!イケメン!かわいいーー!!ラテさんありがとうございます!!(つд`)これからも楽しみにしています!!お体にお気をつけて更新頑張ってください!(≧∇≦)b!! (2017年11月18日 22時) (レス) id: 874c46c86b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ラテ | 作成日時:2017年5月17日 16時