ＢＴＳ物語 OUT STAGE (ページ2)

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運命の出会いⅡ ページ2

「君にＢＴＳのマネージャーをしてもらいたいんだ」

　 ― 沈黙 ―

　んっ？
「っっっえぇーーー！！！」

どういうこと？マネージャー？何で私が？

いろんな疑問が一気にこみ上げてきた

「どういうことですか？」

「驚くのも無理はないよね」

「今,詳しく説明してあげたいけど,これから仕事で行かないといけないから, ごめんね」

そう言いながら名刺を差し出した

「時間があるときに電話をかけてきて。そしたらちゃんと説明するからね」

何が何だか分からないまま,お母さんの従兄弟だというその人は帰ってしまった

ＢＴＳは,世界でも人気があるグループってＢＴＳファンの友達が言ってたっけ

そんな人たちのマネージャーの仕事を,会ったこともない親戚の女の子に頼むなんて,そんな話は普通なら信じるべきじゃないと思う

でも、ウソだと思えないのは、あの人が私を哀れんだ目でみなかったからだ

かわいそうな女の子として見なかったから

悩みに悩んだ後とりあえず電話をかけてみた

そしたらシヒョクさんは丁寧に説明してくれた

自分がBig Hitエンターテインメントの社長であること

私のお母さんから，もし自分が死んだら娘のことをよろしくと頼まれていたこと

ＢＴＳのマネージャーさんが辞めてしまったこと

「君のお母さんから君がダンスを習っていることや勉強ができること，いろんな面で能力が高いこ
　とをよく聞いてたよ」

「それでひらめいたんだよね。Aさんにマネージャーになってもらえたら君のお母さんとの約
　束も守れるってね」

知らないことばっかりで正直びっくりした
お母さんが私のことをよく話していたなんて初耳だよ、、、

でも、話を聞いてシヒョクさんが信じられる人であることは分かった
あとは自分次第だ

こんな時お母さんならどうするかなぁ、、、
きっと満面の笑みで「面白そう！」って言って即決するんだろうなお母さんはそういう人だ

私は一年たった今でも両親の死にとらわれている

大切なものを失うことの辛さを知ってから、できるだけ“大切”を作らないようにしてきた

でも、心のどこかでそんな自分を変えたいと思っている

もしかしたらこれは、お母さんがくれたチャンスなのかもしれない

自分を変えられる最初で最後のチャンス

「それで，マネージャーになってもらえるかな？」

答えは決まった

「はい。よろしくお願いします。」

パスポートの申請をして来週，私は韓国に行くことになった