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「今日も寝不足ですか〜？」
「うん、めっちゃ眠い」
「ほんと毎日毎日何してんだか！
早く寝なよ？講義爆睡するのにバイトだけは絶対遅刻しないバカなんだから」
「褒められてんのか貶されてんのかわからないけど褒められてるって事でおっけー？」
田端A、22歳。大学4年生してるどこにでもいそうな普通の女です。
「私もよくわからなくなってきたわ！知らんけど。
あ、てか聞いてよ！また出したよほら！」
そしてこのよく喋る顔が整った女の子は友達のリサ。
「あのさ、主語つけて話そうね。何出したの....
あー...これか」
差し出されたスマホの画面を見ると映し出されているのはアルバムのジャケ写と曲名。
そして�爛献礇法璽�WEST�瓩諒源�。
「相変わらず反応うっすいな〜！
降りたからってそんな反応無くなるもん？
っはー！薄情なやつ！入学した時のあの勢いはなんだったのさ‼
ほら見てみな？今日も望くんがかっこいいから！」
ズイズイっとスマホを顔の前まで近づけられて画面の中のメンバー1人と目が合うと、ドキッとしてしまい思わず目を逸らした。
「わーかったから！！画面近い目が悪くなるのけて！」
「望くんのかっこよさがわかればそれでいいんですよ？はい。
ところで今年もライブ応募始まったけど行くよね？A。
どこがいい？まぁAはどこでもきてくれるもんねーありがたいわー」
一人で喋るリサを他所に私は慌てて心臓を落ち着かせていた。
落ちつけ。落ちつけ。落ちつけ。
あれは画面の中の彼だから。アイドルの彼から。
夜の彼ではないのだから。
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作者名：水素 | 作成日時：2020年4月29日 14時
