No.10 ページ11
船長が船に乗せると言い出したクロス･ルイ。
その目的もはっきりしない。
敵が味方なのかも、現時点では判断しきれなかった。
『あんた達の航海を邪魔するつもりはないさ。ただ、側で見させてもらうだけ』
｢それを信用しろとでも？｣
突然現れた、しかも曰く付きの女を？
｢おかしな行動をしたら、その首を俺が跳ねる｣
『1度失敗したのにか？』
｢はっ…次は逃がさねぇよ｣
…もう、話がついていけなさすぎる。
てか、1回この2人はやり合ってるのか？
しかも今の話の流れからして、まさか船長が負けた…？
｢ペンギン｣
｢っは、はい！｣
俺の考えてる事が読めたのか、真剣な顔を向ける船長。
｢お前の心配もわかるが、決定事項だ。安心しろ、取るべきイスは必ず奪う。それまでは立ち止まることはしねぇよ｣
｢…了解しました｣
ー現在ー
｢そんな暗い顔をするなって、ペンギン！｣
後ろから俺の背中を叩くシャチ。
｢船長が決めちまったんなら、俺達はそれに従うしかねぇんだからよ。そんなに気負ってもしかたねぇぜ｣
｢あぁ、それもそうだな｣
｢それに…めちゃくちゃ美人だしなぁ｣
｢……｣
今の感動を返して欲しい。
｢はぁ｣
｢ちょ、何そのため息！？｣
問題の女はというと、今は船長の部屋で2人で話をしている。
彼女の部屋は船長の隣の空き部屋となった。
行動を監視しやすくするためだろう。
｢上陸中に空き部屋を片付けろなんて、いきなりなんだと思ったけど、あの女のためだったんだなー｣
｢初日の夜、船長の姿が見えなかったのもそれでだろう｣
｢船長はなんで船に誘ったと思う？ペンギン｣
｢そんなの…｣
船長のあの笑みを見たらわかる。
｢手に入れたかったんだろ｣
美しく、そして危険な香りを漂わせる。
一輪の薔薇を。
美しい花には棘がある。
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きのこ(プロフ) - すごく面白くてびっくりしました！ストーリーの面白さとキャラの良さが際立ってます！！また無理なさらない程度に更新してくださるとうれしいです^ ^ (2020年5月12日 21時) (
レス) id: 2f2822d021 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ヒカリ | 作成日時：2020年3月8日 2時
