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Story65 ページ15

静かな部屋に


しんみりとした空気。


そんな中


涼「雄也、ありがとう……」


山田の声が響いた。



山田が言ったその一言は、いつも以上に暖かかった。


雄也に向けられたその暖かい言葉は、雄也のいじめが始まる前以来で


あの地獄のような日々が



終わった瞬間だった。




自然と雄也の顔が浮かぶ。


あの、何をされても

一切弱音を吐かず、みんなへの愚痴も零さず。


毎日口角をあげていた、あの顔。



自分が死んじゃうってことを知ってたからかな?


雄也はいつかこんなことを言っていた。


『俺、絶対後悔したくないから。今やりたいことを今やりたいんだ』って。


あの時の雄也の横顔が、何故か離れなくなった。

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作者名:凛花 | 作成日時:2019年11月17日 22時

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