あながち誇張でもないみたい ページ23
月が主役に相応しい頃合いの秋名山で、少し距離を開け追走していたイツキのハチゴーが３度ほど、大きく挙動を乱した。
ナビに拓海が乗っている事もあり健二と不思議に思いながら到着した山頂では、その拓海が胸ぐらを掴まれており慌てて仲裁に入る。
「だって…だって拓海が、拓海がもう…全部済ませたって…っ」
「そｯｯ…ンな言い方してねぇだろ…！！」
「寝ても覚めても可愛い彼女にメロメロで柔らかい体がたまんねぇってぇぇ…！！」
「そこまで言ってねぇって！！」
風船の如く話を膨らませるのが上手いイツキの隣で頭を抱える拓海は、話の流れから彼女ができたと報告したようだった。
休みに彼女の自宅を訪れている旨がイツキの中で大きな解釈になった事を理解するや否やその女性の名前を知るべく詰め寄っている。
「俺らの知ってる人か！？」
「こらイツキ、無理に聞くなプライベートだろ」
「俺らは知らない相手か？」
「い、や…知ってると思いますけど…」
解放した俺に礼を述べた拓海は、別に隠してる訳では…と口ごもる。
出会った当初から自分の事を話す性分でもない拓海がそれはそれで聞いてほしそうな顔をするのは何とも面映ゆい気分になってしまう。
どう紹介するか言葉を選ぶ途中、どうやら一台だけ、登ってくると思しきエキゾーストノートが響き拓海は急にそれへ反応した。
よその車に大抵興味のなかった姿からは珍しく、何事かと視線を移す。
やがて暗闇に現れた一台の車は、おそらくS14であった。
溶け込むような漆黒に、汎用性のエアロがフロントもリアも施されているせいか何処となく風貌が違って見えるがこの車はかの有名な、とすぐに気づく。
だからこそひとつの可能性を誰もが導き出していた。
隣に停めた車へ断りを入れ向かう拓海に、そわそわと期待や理想が混ざりたくったままハチゴーを壁に覗いてしまう。
「Aさん！？」
てんで想定外、と言いたげな跳ねた声から紡がれた名前は聞き覚えがあり、エンジンを眠らせた車から出てきた女性は華奢な体躯と明るく艶のある髪が印象的だった。
「拓海くんｯｯ！！やっぱり！！会えてよかったぁ〜！！」
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み(プロフ) - 本屋と図書館とガソリンスタンドの匂いが好きさん» お楽しみ頂けた様で嬉しいです〜〜！！ありがとうございます😊❤😍✨ (3月12日 7時) (
レス) id: afd02ed077 (このIDを非表示/違反報告)
本屋と図書館とガソリンスタンドの匂いが好き(プロフ) - やばい！！！！やばいです😭😭😭拓海いぃぃぃぃぃいいいい好きだァァァァァ (3月11日 4時) (レス) @page41 id: b9b005fe2b (このIDを非表示/違反報告)
み(プロフ) - るさん» こちらこそお褒めの言葉ありがとうございます😊💕💕もっと楽しんで頂けますよう更新頑張ります！ (11月24日 16時) (レス) id: afd02ed077 (このIDを非表示/違反報告)
る - 最高すぎます。本当にありがとうございます😭😭😭😭😭更新楽しみにしてます🥰 (11月23日 8時) (レス) id: 74e8a14f0e (このIDを非表示/違反報告)
み(プロフ) - わんさん» いにで大好きなのですが余りに供給が少なくついに手を出してしまいました…！お読み下さりありがとうございます💕これからもお楽しみ頂けるよう頑張ります！ (11月22日 16時) (レス) id: afd02ed077 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：み
| 作成日時：2023年9月29日 15時
