ジャスミンが喉を焦がす ページ15
休日を前にした秋名山麓。
出来るだけ車内にいてくれとのお達しだったがお手洗いくらいなら許容範囲だろうとその後缶コーヒーを買い戻れば、数台先に停められていた車か同じく自販機へ向かっていた男性らに声をかけられる。
無視して愛車に傷でも付けられようものならレンチを振り回してしまうと思ったし、その実逆上される怖さゆえに頷いてしまったが最後、切り抜けられず困っていた。
「いやぁ、本当に凄いよ。マフラーだって中々手に入らないやつじゃん？」
「知り合いから頂いて…」
「流石〜！いいなぁ、でもこんな可愛い子ならなんでもあげちゃうかな俺も」
「お前やめろよ〜、この子の努力だって！」
「一人だけ格好つけるなよ、にやけてるくせに」
中肉中背、３人の男性。
見上げたが拓海くん以外に微塵も興味はわかないので携帯画面に落とした視線はその後二度と上げていない。
曖昧で質素な相槌に懲りず語り掛けてくる話は右から左で、新着メールの問い合わせを永遠とかけ暇をつぶす。
ここで逃げたとして万一追いかけられたら面倒だし、そもそも車に乗り込む時点で阻止しようと触れられるのはたまったものではない。
ここは穏便に済ませようと諦めをつけた。
力の叶わない相手に防御する事さえ、己の身を案じた結果動けないこの世は実に、理不尽である。
「てかこんな所居ても勿体なくない？俺らと遊びにいこうよ」
「彼氏待ってるので行きません。」
「ガチ！？こんなカワイイ子山の入り口で待たせるとかどんな彼氏よ！！」
「酷すぎじゃん、俺なら絶対家まで迎えにいってあげるし」
「分かる。当たり前っつーか、男の嗜みっつーか？」
…こういう輩の為に、涼介さんと啓介くんは必死になって守ってくれてたんだな、と身に染みて思ったし、普段は絶対私の方に来てくれて、場所も時間も、人通りだって配慮してくれた拓海くんがずっと今日の集合場所を渋っていた事に罪悪感が募った。
「…そんなに私のことを、かってくれてるの？」
拓海くんのダウンヒル。ナビシートに乗りたいと願い出たのも、仕事の後行きやすい様場所を指定したのも私。
申し訳なさが勝った私が悪いけれど、許せない事ってあるじゃない？
「当たり前！こんなカワイイ子いないよ」
「そうそう。酷いカレシと居るより楽しいって！」
自制が働かないのは、今ほどようやく、１件の新着を確認したからだろうか。
「なのにどうして、私が嫌がる事を平気で言えるの？」
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み(プロフ) - 本屋と図書館とガソリンスタンドの匂いが好きさん» お楽しみ頂けた様で嬉しいです〜〜！！ありがとうございます😊❤😍✨ (3月12日 7時) (
レス) id: afd02ed077 (このIDを非表示/違反報告)
本屋と図書館とガソリンスタンドの匂いが好き(プロフ) - やばい！！！！やばいです😭😭😭拓海いぃぃぃぃぃいいいい好きだァァァァァ (3月11日 4時) (レス) @page41 id: b9b005fe2b (このIDを非表示/違反報告)
み(プロフ) - るさん» こちらこそお褒めの言葉ありがとうございます😊💕💕もっと楽しんで頂けますよう更新頑張ります！ (11月24日 16時) (レス) id: afd02ed077 (このIDを非表示/違反報告)
る - 最高すぎます。本当にありがとうございます😭😭😭😭😭更新楽しみにしてます🥰 (11月23日 8時) (レス) id: 74e8a14f0e (このIDを非表示/違反報告)
み(プロフ) - わんさん» いにで大好きなのですが余りに供給が少なくついに手を出してしまいました…！お読み下さりありがとうございます💕これからもお楽しみ頂けるよう頑張ります！ (11月22日 16時) (レス) id: afd02ed077 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：み
| 作成日時：2023年9月29日 15時
