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「信じてるけど、実際に見るのは嫌だなって。…こんなに独占欲があったなんて、知らなかった」
子供っぽくていやんなっちゃう、と続く声音は珍しく呆れたように乾いていて、自分でもどうしようもない、なんてそんな風に言われるほど、大人子供云々を差し置いて俺の感情は揺れ動くのだ。
好いていた、憧れていた彼女に映っていた自身が想定の遥か先を居たことに無性に面映ゆく思うのだから、もうどちらがなんて言えるわけがない。
「………お互い様ですよ。」
言葉を幾分か咀嚼して、そう？と鼻にかかる様な甘えた声に同じ言葉を返す。
納得の意を示す為かすりよせてきた頬が、熱を移した。
目を瞑れば、柔らかな肌の感触と、寄せられた互いの鼓動が交じる様に伝わって、それが徐々に落ち着きへと導いた。
時折カーテンが揺れ、日の差し込む閑静な部屋が俺たちだけの空間を構築する。
「……呆れない？」
「そんなことないです。」
「触れていたいの、想像越えちゃうかもよ？」
小さな声が耳元を擽って、薄い唇が頬へ刹那に口づける。
越えていいですよ、と幾ばくか迷って呟くと、ほんと？と耳たぶに触れたままの唇が動くから、ほんと。と繰り返した。
「……ヤな時は言ってね」
「無いと思いますけど…」
相当応えたのだろうか、未だ晴れない声に即答したのはようやく効果があったらしい。
吐息だけで笑うから、くすぐったくて首をすくめた。
「……言ったからね」
緩く笑って唇が離れ、ようやく俺を見てくれたAさん。
じんわりと色づく頬は熟れた桃のようで、意識せずとも触れたくなる。目元を擽る指先を受け入れるみたく、薄い瞼が閉じた。
「……いつでも大歓迎ですよ」
彩らずとも素直な美しさを秘めた瞳が俺を見て、花を愛でる様なやおらな笑顔は愛おしく、きつく胸を締め付ける。
あどけなさを残した心からの笑みに目を奪われてばかりで、細腕を首に回し触れられる距離になれば安堵し手放せなくなってしまう。
「…だいすき」
吐息と混ざる、溶け込み消えてしまいそうな小さな声が耳元で囁いて、首筋に顔を埋める。
ふわりと同じシャンプーの香りが舞って、自身も抱き込んだ彼女の肩口へと顎を乗せ背を撫でた。
強請る様に見つめてくる瞳に応え触れ合ってしまえば、コーヒーを温めなおすのはしばらく先になりそうだ。
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み(プロフ) - 本屋と図書館とガソリンスタンドの匂いが好きさん» お楽しみ頂けた様で嬉しいです〜〜！！ありがとうございます😊❤😍✨ (3月12日 7時) (
レス) id: afd02ed077 (このIDを非表示/違反報告)
本屋と図書館とガソリンスタンドの匂いが好き(プロフ) - やばい！！！！やばいです😭😭😭拓海いぃぃぃぃぃいいいい好きだァァァァァ (3月11日 4時) (レス) @page41 id: b9b005fe2b (このIDを非表示/違反報告)
み(プロフ) - るさん» こちらこそお褒めの言葉ありがとうございます😊💕💕もっと楽しんで頂けますよう更新頑張ります！ (11月24日 16時) (レス) id: afd02ed077 (このIDを非表示/違反報告)
る - 最高すぎます。本当にありがとうございます😭😭😭😭😭更新楽しみにしてます🥰 (11月23日 8時) (レス) id: 74e8a14f0e (このIDを非表示/違反報告)
み(プロフ) - わんさん» いにで大好きなのですが余りに供給が少なくついに手を出してしまいました…！お読み下さりありがとうございます💕これからもお楽しみ頂けるよう頑張ります！ (11月22日 16時) (レス) id: afd02ed077 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：み
| 作成日時：2023年9月29日 15時
