正義のために、貴方を殺す ページ14
焼け落ちる愛した人を見ながら、初めての恋が終わるのを眺めた。
もう助かる筈が無い、見込みは無いから。
炎の中から聞こえる微かな声、それは近付くにつれて泡沫の断末魔の耳を劈く悲鳴へと変わった。
最期に聞きたかった事を聞こうにも、それはあまりに凄惨で浅はかかと思った。
君は幸せになる約束を守る気は無いのか。
嗚呼、せめて安らかに逝ってはくれないのか。
人の目の前で苛烈に死ぬのは、残る者への当て付けになる事を知れ。
焼けるのは愛した人。
妬けるのは君を愛する、そして憎む心。
気付いた事実は今知らなくて良い事。
愛は憎悪の裏表と言う事に今気付く。
君は私と共に死んだつもりだったんだ。
でも、私には火が点いてない。
......君は愛した人を殺せはしなかったんだ。
君が憎い。
とてもとてつもなく憎いんだ。
先に置いて逝くなんて、私の目の前で痛い熱いと言いながら死ぬなんて。
“…君を救いたかった。”
自我がある内はこの火が1番辛いだろう。
私は愛した人の為に引き金を引いた。
もう最期までは苦しまない様に。
愛が故に、そして憎悪が故に。
......正義の為に......私は貴方を殺すのだ。
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誰かさんの裏垢(プロフ) - アイカさん» 読んでくださりありがとうございます。頑張るので他の作品も読んでください。よろしくおねがいします。 (2018年5月21日 20時) (
レス) id: a5f07e3e68 (このIDを非表示/違反報告)
アイカ(プロフ) - 感動しました！これからも頑張ってください！ (2018年5月21日 16時) (レス) id: c5df0e4c03 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：誰かさんの裏垢 x他1人 | 作成日時：2018年5月20日 20時
