第1話 No side(春乃四葉) ページ11
青拓高校、1年生フロア。
始業前のこの時間は、昼休みを除けば最も時間がとれることもあり、廊下はたくさんの生徒がひしめいていた。
その中で、一人の男子生徒が何かを捜すように辺りを見回している。
「……うーん、そろそろ来ててもおかしくないと思うんだけど…。」
程よく整った紫色の髪。カッターシャツに重ねた紫色のニットベスト。留められた名札には��Aの文字が刻まれている。
ここ青拓高校には髪型で冒険したり制服を着崩したりする生徒が多い中、彼は比較的きっちりとした容姿だ。だからか、ベストの胸元に付いた間抜け面のワッペンは非常に存在感を放っている。
彼の名は月城優真。真面目なクラスとされるA組のなかでも、一二を争う優等生である。
やがて彼は目当てのものを見つけたようで、廊下を埋め尽くす人の間をするすると抜けていった。
「……みはるちゃん!」
彼が声をかけたのは一人の女子生徒。突然背後から現れた存在に彼女は驚いて振り返るが、その正体が優真だと分かると安堵し笑う。
緩くうねる紫色の髪に、藤色の編み込みがよく映える。黒いリボンに合わせた紫色のカーディガンに、��Bの名札が光る。
柔らかく微笑む目元は愛らしいが、黒いマスクに阻まれ全体の顔立ちは分からない。
彼女は梔子美暖。優真とは部活仲間であり、
世間一般にいう恋人同士という関係でもある。
おはよう、と笑う優真だが、美暖は一切返事をせず、ただ軽くお辞儀をするのみだ。
「美暖ちゃん、今日の部活なんだけど――」
そのまま談笑を始める二人だったが、話すのは優真のみ。
美暖は時折小さく頷くものの、彼女が声を発することはない。どころか、優真の話を耳に入れながらも、片手ではスマホを操作している。
「……ほんと、編集めんどくなるから本名言うのは勘弁してほしいっていうか……」
二人で会話しているように見えて優真しか喋らないこの状態は、傍から見れば奇妙な光景だ。また、優真の話の中身も、おおよそ『部活動』の話題とは思えない。
「…!……あーそっか、明後日の動画あの企画だったね!あれはー…うわぁ、編集大変そう……。」
――だが、これは二人にとっては、至って平凡で日常的な会話の在り方なのだ。
◇
リレー小説としては最悪のパスを回した気がしますが、次の方よろしくお願いいたしします。
【ラッキー】メメントリメンバー
角
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春乃四葉(プロフ) - すみません、主催様がなかなかいらっしゃらないので修整してしまいました。 (5月6日 15時) (
レス) id: 37c4372488 (このIDを非表示/違反報告)
春乃四葉(プロフ) - 優華さん» 朝早くから失礼します。先日書いた第5話の終わりが気に入らないので少し変えても大丈夫でしょうか?(第6話には支障の出ない箇所です) (2023年5月2日 7時) (レス) id: 37c4372488 (このIDを非表示/違反報告)
あや(プロフ) - 優華さん» ありがとうございます！じゃあ投稿しちゃいますね〜 (2023年4月16日 15時) (レス) id: 380bf9fc64 (このIDを非表示/違反報告)
優華 - あやたか。さん» 大丈夫です！ぜひぜひ！ (2023年4月16日 13時) (レス) id: 59a559ed23 (このIDを非表示/違反報告)
あやたか。(プロフ) - 横入り失礼します！レスしたかと思ったんですが通信環境悪くて送れてなかったみたいです（）私のキャラちゃんサイドで投稿しちゃっても良きですか？もう整って温めてあるので… (2023年4月16日 10時) (レス) id: 351e9b6e90 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：優華 | 作者ホームページ：http://0510yuka/mrmr
作成日時：2022年11月14日 14時
