青春れもねーど。【Yuta.K】 (ページ7)

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☆7 ページ7

藤「あ、岸くんだ」

『ん？おー藤山ちゃん』

勇『なに、この子が噂の？』

昼休み、岸とじんちゃんが購買に行くって言うからついて行けば、藤山さんに遭遇。

……お弁当あったし、真希と２人で教室で食べればよかった、なんて考えてしまう。

『藤山ちゃんも昼飯買いに来たの？』

藤「ううん、わたしは付き添いで」

そう言う藤山さんの隣で友達らしき女の子数人が"奈々子、よかったじゃん！"とはやし立てて。

やめてよ、と少し頬を赤くして照れてる藤山さんはほんとに可愛い。

「真希、教室戻って食べよ。お腹すいた」

真「ん？うん。じゃあ私たち戻ってるね」

この場から逃げたくなって、藤山さんにちゃんと挨拶することもなく岸たちに背を向けて教室に戻る。

……なんか、やなやつじゃん、私。

真「妬いちゃった？」

「………え？」

教室に戻って、向かい合ってお弁当を食べ始めるとニヤニヤしながら私を見る真希。

びっくりして、口に運ぼうとした卵焼きを危うく落としそうになった。

真「岸が藤山さんと仲良くなってるから、てっきりそれに嫉妬したのかな～って」

「そんなわけないじゃん。岸相手に」

真「え～。私はAと岸、けっこういいと思うんだけど」

一瞬、手が止まって。
頭の中で岸を思い浮かべて。

……

「……ない、ありえない。キモい」

真「ひど(笑)」

だって。ほんとにありえないでしょ。

一瞬、ほんの一瞬だけ、私に微笑む岸を想像して胸が高鳴ったなんて死んでも言えないけど。