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☆17 ページ17

体育大会を明後日に控えたある日の放課後のこと。




「おもっ…!!」




日直だからとこじつけて担任の先生に押しつけられた教材を資料室まで運ぶ。

こういうときに限って岸もじんちゃんもいないんだから。使えない!


なんて半ばやけくそで教材を抱えて歩いていると




顕『手伝おうか』


「わっ、顕嵐くん」




フラッと現れた顕嵐くんに教材を奪われた。

全部持ってもらうのはさすがに悪いから半分だけでも持とうとしても大丈夫の一点張り。




顕『資料室まで案内してよ、俺わかんないから』




と言われるから、結局何も持たずに資料室まで案内して。

こういう何気ない優しさが顕嵐くんのモテる理由のひとつなんだろうな、と感じながら。


教材を適当に置いて資料室の扉を閉めた。




「顕嵐くんわざわざごめんね、ありがとう」


顕『んーん、全然。Aちゃん岸くんのガード硬いから2人で話せるチャンスだし』


「ガード?」


顕『あー、気にしなくていいよ。……それよりさ、』




ポケットに手を突っ込んで歩いていた顕嵐くんが急に足を止めて、私を見て。




顕『…Aちゃん雰囲気変わったね』


「え、そう?」


顕『うん。恋する乙女みたいな』


「……へっ!?」




何も考えてそうな顔で、いきなり私の核心についてくるからびっくりする。

そんな私の分かりやすすぎる反応を見て、




顕『ついに気づいちゃったか〜…ま、俺も一応最後まで頑張るから油断しないでね』


「……うん??」




と、2回ほど頭を撫でて。


顕嵐くんの甘い香水の香りが鼻腔をくすぐる。


いつものようにヘラヘラと笑って手を振りながら去っていった背中をぼーっと見つめていると。




「……う、わ!ちょっ、なに?」


『うっせ』




突然後ろから現れた岸が私の頭を両手で雑に撫で回す。

少し口を尖らせて、仏頂面で。


…まただ。怒ってる顔。




「もう、なにってば…」


『……っ、消毒だよ!あらんの!』


「はあ?消毒?」




何やら言いたげな岸は、あーーっ!と頭を掻きむしり、紫耀の部活行ってくる!と走って行ってしまった。


変なやつ。

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設定タグ:岸優太 , ジャニーズJr   
作品ジャンル:恋愛
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- 最高すぎました…!!!楽しい時間をありがとうございます!!! (2019年4月15日 2時) (レス) id: 825a5581ca (このIDを非表示/違反報告)
ゆりやんぬ - 大好き! (2017年9月26日 22時) (レス) id: ab2e82bdbd (このIDを非表示/違反報告)
なの - はい!!わかりました (2017年8月19日 13時) (レス) id: bd508ae743 (このIDを非表示/違反報告)
りおな - すごく面白いです岸くんのツンデレもっと出してほしいです!! (2017年8月6日 12時) (レス) id: bd508ae743 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:なの | 作成日時:2017年7月12日 23時

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