青春れもねーど。【Yuta.K】

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「体育祭めんどくさい！」


真「ほんとそれ。A何出る？」


「……どれも出たくない」


真「はいはいそんな選択肢ないから。神宮寺と岸は？」




暑さが増す７月。
ただでさえ学校に行くのがしんどいのに夏休み前に行われる体育祭。

もともと運動は得意じゃないし、めんどくさいなんて言ってる真希は何でも出来ちゃうし！
岸はなんか楽しそうだし。


やだなあ出たくない。



『俺あれ！借り物！』


真「それ去年も出てたよね」


『そ！ちょーー楽しいべ？Aも借り物出たらいいじゃん』


「やだよあんな目立つやつ……」




去年借り物競争に出た岸は"カツラ"と書かれた紙を引いて、ヅラ疑惑のあった教頭のとこまで走って大騒動になった。


あのときの焦りまくった岸の顔は今でも忘れられない。腹筋崩壊レベルだった。




真「神宮寺何出るの？」


勇『リレーかな』


「じんちゃん足速いもんねぇ」


勇『まぁな？』


「うっわむかつくー！嫌味だ！」




４人でワイワイ話しながら食堂に向かう。


昼休みは、教室で食べたり食堂に行ったり、その日のみんなの気分に合わせて変わる。

岸の意見は採用されないことが多いけど。



「わー何食べよ」


真「私ナポリタンにしよ」


勇『俺カレー』


「ふたりとも決めるの早い！」




真希とじんちゃんはさっさと食券を買って列に並んで行ってしまった。
つくづく優柔不断って損だなあ。




『お前何と何で迷ってんの？』


「えー…オムライスか、ラーメン」


『うわ見事に正反対！じゃあ俺ラーメンにするからお前オムライス頼めよ』


「は？なんで」


『半分ずつ食べれるじゃん？』




当たり前、とでも言いたげにドヤ顔で私を見る岸。

こういうとき岸は便利。というか、優しい。




「まぁ岸にしてはナイスアイデア」


『俺にしてはってなんだよ！あ、ヤベ！ラーメンのが高いじゃん……やらかしたー！』


「さすがケチの日本代表」


『うるせー！』




ギャーギャー言いながら食券を買って、真希とじんちゃんの少し後ろにふたりで並ぶ。

☆3→←☆1

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