14 ページ15
「コノハ…？コノハなの？」
エネがそう呟いた。
それにさえ俺は耳に入らなかった。
何で、こいつがここにいるんだ。
「……………」
ニィ、と口角を黒い影は歪める。
まさか、なんて思った時には大きな音がした。
俺の横辺りで聴こえた大きな音、
それは、銃声だった。
「………カノ…？」
地面に倒れ、頭から血を流してカノは動かなくなった。
生気の無い瞳が、死んでるのだとやっと分からせた。
「カノッ！！」
キドがカノに駆け寄る時にはセトは黒い影へと向かっていた。
だが、黒い影にとってはそれは無力に等しかった。
また、響いた銃声。
「きゃあああああああああああ！！！」
悲鳴が響く。
どうして、こんなことになったんだ。
何故、なんで、どうして？
そしてまたあっさりと、銃声が響く。
今度はキドが動かなくなってしまった。
突然の出来事に驚いたであろうシンタローは不意に自分の握っていた携帯を落としてしまった。
それを、あの黒い影は見逃さず、『拾ってしまった』
片手で携帯を破壊し、エネの姿は二度と映らなくなった。
壊される直前、エネは泣いていた。
泣いて、いたんだ、俺は、何も、
「………なんで、何も出来ないんだ」
マリーを抱き締めながらマリーを庇うようにしているモモに、今度は銃口が向けられた。
それに気付いたシンタローはいち早くモモ達の前へと走る。
あぁ、本当にお前は、
(自己犠牲の、強いやつだな)
そして、暗転。
世界は、また眩んだ。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 111人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「男主」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
crazy doll* - クロハも繰り返す世界に閉じ込められてるんだってところ(15の最後)で泣いてしまった、、 (2015年3月7日 13時) (
レス) id: b9f09ab796 (このIDを非表示/違反報告)
はうつぅ(プロフ) - あらしまちゃんこんなところに((しまちゃんの男主やっぱ好きだなぁ (2014年3月8日 23時) (レス) id: e2e85acdeb (このIDを非表示/違反報告)
汐羅(プロフ) - 月島さん» いえいえこちらこそ、月島さんの時間を割いてしまって申し訳ないです。では、私はこの辺で失礼します！ これからも頑張って下さい！ (2014年3月5日 16時) (携帯から) (レス) id: 13b9c41c71 (このIDを非表示/違反報告)
月島(プロフ) - 汐羅さん» 返事遅れてすいません！うおおおおおありがとうございまふ……嬉しいです！ (2014年3月5日 16時) (レス) id: 9f1b95347c (このIDを非表示/違反報告)
汐羅(プロフ) - 月島さん» いえいえ、楽しく読ませてもらってます！ 昇っちゃダメですよ!? 死んじゃいます！ (2014年3月1日 16時) (携帯から) (レス) id: 13b9c41c71 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
