【実況者】白月の昇る頃【鬼滅の刃】 (ページ1)

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盗み聞きページ1

｢あの、影柱様は一体何をしてるんですか…｣

風柱様…朱羽根(あかばね)さんと､俺たちに鬼殺隊に入隊するための稽古をつけてくれたAAさんが入っていった部屋の戸…の近くの壁｡そこに横向きに張り付いて何やら部屋の中の会話を盗み聞きしているであろう紫髪の人物を見て､相手が柱であろうと若干正気と腕力を疑った｡

｢シーッ！田噛(たがみ)さん静かにしててください！｣
｢それはそれとしてほんとに何してるんですか｣

全力の小声で､自分が静かにするよう促され､逆らうわけにもいかずつられて小声であらためて訊くと｢ともさんとAさんが何話してるかすごく気になって…｣と張り付きながら恥ずかしそうに返される。いやそれ以前に降りて話して欲しいけど。

｢でも聞いてる限り､物凄く真剣で慎重な話なので､気さくに尋ねる訳にもいかずこうなったって訳です｣

仕方ないと言わんばかりに壁から降りて､場所変えつつ話しましょうと言われついていく。

｢正直きっついですよ､柱が一気に上弦に殺されて､その上柱候補が攫われて…。｣

｢そう…ですね…｣

｢あ､あとすごく気になってたんですけど、僕には敬語とかあまり気を使わなくていいですよ､僕の方が多分年下なので！｣

｢えっ、ええ？｣

背丈よりもある大鎌の柄を引きずりながら､俺よりも小柄で軽い足取りで先を進んでいく｡なんだろう､ものすごく大様(まいぺーす)で調子が狂う。

｢あ､いろはさん…じゃなかった､ゆめみさん！｣

｢…なんだ､騒がしいと思ったら貴様か｣

｢言い方ーッ！？｣

｢あ､なんだ忠継(ただつぐ)いんじゃん！｣

｢京士(けいし)､その様子じゃやっと炎柱様に弟子入りできたんだな｣

｢まあな〜！｣

｢…否(いや)､そうとは言っていない｡勝手に着いてくればいいとは言ったが｡｣

影柱…逸色(いっしき)さんが三人のやりとりを見て苦笑いした後､なにか思いついたようで手を叩く。

｢それじゃあ､僕たちの任務についてきてもらいましょうか！はいゆめみさん逃げない｣

｢…何故そんなことをしなければならない｣

｢僕の戦い方じゃ､一人では厳しいところが拭えないんですよ､影なので｣

｢…はあ､わかった。じゃあお前はそこの黒雲丹を連れていけ｡俺はこの鬼を連れていく｡｣

｢黒ウニ……！？｣

…半ば強引に､柱の任務への同行が決まった｡