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人のみか ページ24

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「こっちだ!変な叫び声聞こえたぞ忠継!」

「俺も聞こえた、急ぐぞ!」


助久は病院の方をみる と言っていたので、俺は京士と二人で、京士が出会った鬼と見られるひとを探し走っていた。

すると少し離れたところから、男の人の叫び声が聞こえたので、二人でそちらに急いで向かう。


明け方が近いのか、だんだんと視界が明るくなってきた気がする。
鬼は日の光を浴びると死んでしまう。
それは鬼殺隊である京士だって同じだ。


「早く済ませたいな、これは」

「そうだな、 近いぞ忠継、気をつけろ。」


近い と言った傍から強い鬼の気配が、ぴんと張るように強くなった。

小路の先の、広い場所に出ると、一人の大人が大きな鬼の首を持って、糸のようなものでその鬼の体を木の上に縛りあげていた。


「あっ!やっぱさっきの……ってあれ?」

「鬼…?が、鬼の首を…?」


二人して、思わず声にすると、その大人はこちらに気がついたようで、こちらを見ると心底嫌そうな顔をした。


「…なんや、さっきの鈴の子か。」

「あんた…鬼なのか?」

「は?何でや、確かにこの惨状は見たらやばいけど…」


なんにも知らないふりをして、その大人…鬼は笑顔をとりつくろって話をする。


「だってこいつが、この鈴は鬼には音が聞こえないって言ってた。」

「は、 そんなご都合便利道具、あるはずないやろ。」


そうこうしてる間にも、日は昇ってくる。
幸い、京士や目の前の話をしている鬼は日陰になるところにいるけれど、縛り上げられている鬼はそうはいかない。


「ギャアギャアうっせェんだよ、降ろせってんだ!」


今にも首を持っている方の鬼に噛みつきそうな勢いで、首の方が喋る。
京士はそれを見て 俺ああならないように頑張ろ… と気持ち悪そうに見ていた。


「降ろす前に、ひとつええか?」

「なンだよ、早く降ろせ!」

「ここ最近、この町でうろついて人を襲っとんのは、お前か?」


首の鬼の、骨が軋みそうな程、目の前の鬼は手に力をこめる。
痛みに耐えかね、首の鬼は「そうだよ、オレだよ」と白状した。


「病院の奴なら、喰っても喰わなくても、すぐ死ぬから一緒だろォ?だからよ、順番に喰ってってたのさァ」


首の鬼のその言葉を聞くと、目の前の鬼は空高く首の鬼の頭を投げ、日の光に晒した。

するとこの世の終わりのような断末魔と共に、その首の鬼は体の方も全て焼け、その場に何も残らなかった。

疾走→←鬼を狩るのは



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ライ - 続編楽しみにしてます!とても面白かったです! (2020年3月27日 21時) (レス) id: 56923292e8 (このIDを非表示/違反報告)
風守 風華 - このお話本当に大好きなので更新頑張ってください…!! (2020年3月14日 13時) (レス) id: 050c795d91 (このIDを非表示/違反報告)
時坂豆腐(プロフ) - かもめさん» コメントありがとうございます!最初よりも更新ペースが落ちてきてしまいましたが、なんとか頑張らせていただいてます…!楽しみにしていてくださいね! (2020年3月1日 23時) (レス) id: beb385ff6e (このIDを非表示/違反報告)
かもめ - 続き楽しみにしています!! (2020年2月29日 22時) (レス) id: fbaa55833c (このIDを非表示/違反報告)
時坂豆腐(プロフ) - 匿名希望のななしのごんべさん» 失礼します、コメントありがとうございます。(建前)エヘッありがてぇ(本音) (2019年10月17日 22時) (レス) id: beb385ff6e (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:時坂豆腐 | 作成日時:2019年9月23日 14時

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