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「最悪だな……」
一連の流れをぺろっと白状されて開口一番、これは鶴蝶の台詞である。末っ子かつ忠実なる下僕にしか許されない批評だ。「ウルセェ」イザナは悪態をついた。この極悪ランキングワーストがよ。
「勢いで決めンな、マジで」
「
「下手にイベント入れらんねえ……獅音センパイは今フリーっすよね?」
「ンまあ、つるんでるやつは別にチームでもねえし」
「俺の次が獅音、蘭に竜胆、
辟易と呻く望月は、とはいえ総長なので彼の決定が絶対だ。蘭の言うようにチームを畳むか、引き継ぎを行うか、おおよそ二択のうちどちらかが行われるはずだ。シマ周辺の勢力図や関係者に話をつけるくだりもあるだろうが、諸々の必要な処理を済ませれば合流できる。
灰谷兄弟はチームを持たない。彼らの言うことをよく聞く手足は有り余るほどにいて、狂獄および六星コミュニティから引き継いだネットワークがあるので、今後の取扱の決定と通達に少々の時間を要するかもしれないが。それくらいか。
斑目は、
指折り数える鶴蝶の事情はご存知の通りとして。
「イザナおい、テメェ俺どうしろって」
なので頭を抱えるとしたら武藤一人だ。
東京卍會が明らかな爆弾を抱えていることが判明したばかりで、新設チームへ移籍の命令。よりによって王様直々に。
イザナが雲隠れしてから早二年以上経過している。もうやる気ないだろと判断した武藤が、無敵のマイキーの誘いに乗ったのも、だいたいその頃。
「テメェの事情なんざ知らねえ、こっちが先約なんだからさっさと荷物まとめて来い――」
「鬼畜」
「人でなし」
「――とか言いたいとこだが、ところでヤキ入れられてえのかそこのバカ兄弟はよォ」
利き足を不穏に引いた(つまり構えた)イザナに灰谷兄弟は首を横に振った。野次にムキになるなよ〜とか煽っても許されるのは、彼らの知り合いだと某フクブくらい。
「言いたいとこだが」
気を取り直して。
「万次郎に気取られんのも面倒くせえ。今
再び腕組みしたイザナは、険しい顔でそう述べた。さながら警察から逃げ回る指名手配犯の台詞である。
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-Doe(プロフ) - いにみっちょさん» いつもありがとうございます。続編も更新ペースはまちまちだと思いますので思い出したときにでも閲覧いただければありがたいです。 (2023年1月2日 1時) (レス) id: e27fa4e6d9 (このIDを非表示/違反報告)
いにみっちょ(プロフ) - 大量更新ありがとうございます‼️本日分、一気に読ませてもらいました‼️未来軸気になりすぎます💦続編も楽しみにしてます。 (2023年1月1日 18時) (レス) id: 2cf0cd68b6 (このIDを非表示/違反報告)
-Doe(プロフ) - いにみっちょさん» ありがとうございます。自分のペースで更新していきますのでまたお暇なときにでも覗いていただければ幸いです。 (2022年11月17日 12時) (レス) @page2 id: e27fa4e6d9 (このIDを非表示/違反報告)
いにみっちょ(プロフ) - 新章始まって嬉しいです✨楽しみに待ってました‼️ありがとうございます😆 (2022年11月17日 8時) (レス) @page2 id: 2cf0cd68b6 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:-Doe | 作成日時:2022年11月17日 3時